良いアイデアを作る5つのステップ 書評ジェームス・W・ヤング「アイデアのつくり方」

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photo credit: ShironekoEuro via photopin cc

こんにちは柬理(かんり)@keikanriです。

良いアイデア、凄いアイデアっというものは自分には到底作る事はできない。あんなものはどこぞの天性の持ち主に与えられた特権なんだ。そんな風に思っている人も多いかもしれません。

実は私も自分自身アイデアに乏しい人間だと思っています。
なぜ世の中にはあんなにアイデアが湯水の様に思い浮かぶ人がいるのだろうか?不思議でならなかった訳です。

しかし、ある本を読んでみてアイデアというものをもっと簡単に考えればうまくいくのかなという気がしてきました。
その本はジェームス・W・ヤング氏の著書「アイデアのつくり方」

この本はページ数が60ページ程しかない非常に情報量のすくない本です。しかし、非常に端的に分かりやすくアイデアのつくり方を説明してくれる本でした。

ではちょっと中身に触れてみましょう。

良いアイデアを作る5つのステップ

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photo credit: nhuisman via photopin cc

元々著者ジェームス・W・ヤング氏が広告業界の人間という事もあってか、この本では広告業界での例が多く紹介されています。しかし読み終わってみてアイデアの作り方という点ではどんな業界、状況にも当てはまると感じています。

この本ではアイデアの事をこう説明しています。アイデアとは・・・

既存の要素の新しい組み合わせ以外の何物でもない

そしてアイデアのつくり方には決められた方法、ステップがあり優秀なアイデアマンもこのステップに則ってアイデアを捻出している。誰にだってできる作業なんだ。っと私達の背中を押してくれます。

そのステップとは以下5つのステップです。見ていきましょう。

1.データの収集

まず第1のステップはデータの収集です。「なぁんだ。当たりまえじゃないか」っと思いますか?しかし著者曰くこの作業が最も疎かになる作業であると指摘します。

この作業を疎かにした状態で机の上のうーんうーんと唸っていても何のアイデアも出てはきません。きちんとデータという食料を頭に与えなければいけません。

収集するべきデータは一般資料と特殊資料2つとなる。一般資料は単純に一般的な知識。そして特殊資料とはアイデアを考えたい部分に特化した知識です。

そしてできる事なら収集した知識をKJ法などの様に、データをカードに1枚ずつ記入し纏めておく事が良いでしょう。自分の頭の整理ができますし、後の作業に役立ちます。

2.データの咀嚼

次は集めたデータの咀嚼を行います。食べたものを咀嚼する様にね。

集めたデータをあっちに向けてみたり、こっちに向けてみたりと。ここで先ほど行ったデータが記述されたカードが役に立ちます。データとデータを組み合わせて、そこにある「関係」に目を向けてみる事です。

思い出してください。アイデアとは「既存の要素の新しい組み合わせ以外の何物でもない」という事を。

ここでは既にデータが出そろっている訳ですから、うーんうーんと唸りながら頭を動かす時間です。

3.孵化段階

次がすごく意外な方法。

もうデータとデータの関係が全て見えてきたら。その事を一切忘れます。

後は待つ・・・のです。

問題を心の外にほうり出してしまいます。そうシャーロック・ホームズが1つの事件の途中に捜査を中止し、ワトソンを音楽会にひっぱりだす様なあの感覚です。

第1段階は食料を集める。第2段階はそれを十分に咀嚼する。そして今は消化過程が始まっている訳です。そのままにしておきましょう。胃液の分泌を十分に刺激しながらね。

4.ユーレカ!!(発見した)の瞬間

第1段階~第3段階が全てうまくいっていれば、その時はいつか来ます。それは髭を剃っている時かもしれません、料理を作っている時かもしれません。

「ユーレカ(われ見いだせり)!!」
っと叫びたくなる様な時が。

その瞬間を確実に忘れる事なくアイデアを書き留める事が大切でしょう。現代であれば常に携帯しているスマートフォンなどにアイデアを書き留める環境を準備しておけば良いでしょう。

5.アイデアのチェック

最後の段階ではアイデアを世に出す段階です。

ここで尻すぼみしてはせっかくのアイデアが陽の目を見ずに失われていきます。
出てきたアイデアを理解ある人に見てもらう事。そうしてそのアイデアをどんどんブラッシュアップする事が必要です。

そうして出来上がったアイデアは、最高のアイデアになっている事でしょう!!

<さぁまずはデータの収集から>

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photo credit: hapal via photopin cc

この本で紹介される良いアイデアを作る5つのステップの1つ特徴は、第3ステップである孵化段階でしょう。じっとアイデアが出来上がるのを待つという段階。私もあまり経験のない段階です。

この段階を経験するにもまずは十分なデータの収集から。ここが最も時間がかかる作業です。この本が書かれたのは1988年。今はインターネットが普及した事でデータの収集は大量の情報をすばやく収集できる様になりました。

良いアイデアを作るには非常に良い時代です。

皆さんも是非上記の5ステップを活用して良いアイデアをどんどん作ってみてください。

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