プログレッシブロック初心者におすすめなアルバム10選

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photo credit: overseastom Beatdown Brother Nick via photopin (license)

プログレ。プログレッシブ・ロックは沼です。底のなき沼です。

1970年代には数え切れないほどのレコードを量産したこのジャンルは、もはや今から全てのリリースされた作品を聴き込むのは不可能な程の量があり、全てを聴くには人生を賭ける必要がある程です。

私は高校時代にヘヴィメタルにハマり、そこから19歳頃からはこのプログレッシブロックの沼にハマっていきました。

当初はCD化されていても廃盤になっているものも多く、ブックオフなどの中古店やプログレッシブ・ロック専門店に片っ端から入店してはプログレの名盤と言われる半端なく多い数のアルバムを見つけては歓喜し購入していました。

丁度私がプログレにハマった時期はプログレッシブ・ロックがまた少し盛り上がり始めている時期で、紙ジャケのCDがどんどん復刻され、私が大好きでプログレにハマるキッカケとなったJethro Tulのアルバムが全て復刻されたりとお金はかかりましたが、非常に楽しくプログレにハマっていきました。

今ではGoogle Play Musicなどの定額サービスを利用してもKing Crimson、YESの有名どころはもちろん今回ご紹介する中にも含まれている「Tai Phong」など、昔はCDを手に入れるのにかなり手間取ったアルバムまで簡単にいつでも聴くことができます。

中々手に入らないCDを探して見つける楽しさ、そしてそれを聴ける楽しさも良いですが、今のこのより気軽にプログレを楽しめる環境はこれはこれで最高です。

プログレッシブロック初心者におすすめなアルバム10選

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今回の記事はプログレッシブロック初心者におすすめなアルバム10選です。

この10枚を選ぶにあたっては有名どころをあえて選ぶということではなく、個人的にプログレを聴いていて本当に聴きやすいものを選択しました。プログレッシブロックは本当に「自由」な音楽で、中には難解(な方がいいだろホラ的なやつも含めてね)なアルバムも多数存在します。
今回超有名ドコロのKing CrimsonやPink Floydはあえて外しました。だって私が初心者ではじめてプログレに触れた時は全く良いアルバムだと思わなかったんですから。

私がメロディ派ということもあってか、恐らく今回の10枚はメロディレベルの高いアルバムが集中しています。中には難解に含まれるアルバムもありますが、プログレってどんな音楽だろう?という方でも始まって1分で辞めるようなことはないようなアルバムを選んでみました。

またプログレにハマって10年程経過しましたが、私は今もこの10枚のアルバムは聴き続けています。ずっと楽しめる名作ばかりなのです。

それではプログレッシブロック初心者におすすめなアルバム10枚です。さぁプログレ沼へようこそ。

Yesの5thアルバム「Close to the Edge」

プログレッシブロックには英国の5大バンドといわれる業界で超有名な5バンドが存在します。プログレの正統派とも言われ、後続のバンド達は「XXX系のサウンド」と例えられる宿命にあります。

そのバンドがKing Crimson、Pink Floyd、YES、Genesis、EL&P(エマーソン・レイクアンドパーマー)の5バンドです。上記の通り今回はKing CrimsonとPink Floydを外したのですが、最初のおすすめはその中の1つ、YESです。

1972年に発表されたYESの5thアルバムで日本では「危機」と言われるYESの最高傑作である「Close To The Edge」。よくYESの場合は今作と前作の「こわれもの(Fragile)が最高傑作と並び称さますが、個人的には聴きこんだ量も含めて「Close To The Edge」が好きです。

全3曲構成で

1.Close To The Edge 18分41秒
2.And You And I 10分9秒
3.Siberian Khatru 8分57秒

というまさに大作主義なアルバムではありますが、メロディは良い意味でポップで高品質。そして構成も素晴らしく、19分近い曲でされも一切飽きることなく聴き続けることもポイント。

プログレ界の重要なキーボーディストであるリック・ウェイクマンのキーボード、ハモンドオルガン、そしてメロトロンサウンドは圧巻で、その世界観を作る音質やメロディはいつ聴いても心地が良いものです。。

ハイトーンだけれどマイルドですんなり聴かせるジョン・アンダーソンのヴォーカルも、世界観をに上手くマッチしていてこれまたYESのアルバムの完成度を上げています。。

「うわっ!3曲かよ!しかも全部長いのかよ1聴くのめんどい!」と思うかもしれませんが、プログレを代表する1枚でありそれでいて聴きやすい最高の1枚。YESは「Close To The Edge」からプログレに入ってみては?

Genesisの4thアルバム「Foxtrot」

聞きやすさといった意味では今回紹介する10枚のアルバムの中でも屈指の1枚かと。

私がGenesisを聴いたきっかけとなったのは、プログレ博士を自称するファイナルファンタジーシリーズの作曲家である植松伸夫さんのイベントで握手する際に最も好きなプログレバンドを聞いたことです。その際に「うーん初期Genesisかな」という答えを聞き、そのイベント会場にあったCD屋でGenesisを買いました。

たしかにFF的の音楽にも通じるシンフォニックでメロディックな楽曲の数々。植松伸夫さんの音楽が好きならプログレはGenesisから入ってもいいかもしれません。

Emerson, Lake & Palmerの2ndアルバム「Tarkus」

そして今回取り扱うプログレ5大バンドの最後の1つはEmerson, Lake & Palmer(エマーソン・レイク・アンド・パーマー)という小難しい名前のバンド。

実際にはメンバー3人の名前と取っただけで結構シンプルな名前。キース・エマーソン、グレッグ・レイク、カール・パーマー。当時既に名声を得ていたプログレのすげーメンバーばかりでした

本作は1971年に発表されたEmerson, Lake & Palmerの2ndアルバムであり、彼らの代表作と言われる作品。むろん私も今作が1番かなと思っています。

1曲目のタイトルトラックでもある「Tarkus」は、20分もある思いっきりEmerson, Lake & Palmerのプログレッシブロックが凝縮した作品であり、濃厚な聴き応え。。今は亡きキース・エマーソンのキーボードが非常に楽しめる曲で、複雑怪奇に聞こえるけれども聴きづらいことなど全くなく、メロディにもリフにも長いインストパートにも。どこをとってもフックのあるメロディや、キャッチーなリズム/メロディがあり、プログレの巨人の中では非常に聞きやすい印象を与えます。

この1曲目以外の6曲は1分、2分、3分と小曲が並びますが、どれも粒ぞろいで面白い曲ばかりです。全ての曲に言えることですが、キース・エマーソンのキーボードは単純なプログレッシブロックではなく、そこのクラシックとジャズを取り入れており非常にユニーク。クラシックを取り入れるバンドはよくあるのですが、時たま織り込まれるこのジャズテイストは珍しく、それが自然でたまらなくカッコイイ。

個人的には1曲目「Tarkus」ももちろん良い曲だと思いますし、ヘヴィーローテするのですがこの2曲目以降のテンポの良い小曲も大好きで、このアルバムを何度も聴いているような気がします。7曲目なんてどこがプログレやねん!っていうロックンロールナンバーですけどね。でも楽しいんですよねこのキーボードが。

個人的にはYesのリック・ウェイクマンも大好きだけど、古き良きプログレッシブ・ロックのキーボードミュージシャンではキース・エマーソンが1番好き。それだけに2016年に彼が亡くなったのはショックでした。

Jethro Tullの10th「Songs from the Wood」

数多きプログレッシブロック・バンドの中でも強烈な個性をプンプンと放つバンド、それがJethro Tull。私の最も敬愛するプログレバンドの1つ。

ギター、ベース、ドラム、キーボードというオーソドックスなロックスタイルの中に、クセのあるボーカル、フルート奏者もあり、バンドのリーダーでもあるイアン・アンダーソンが入ることによって最高に特徴的な音楽に変貌します。ちなみにJethro Tullはロックにフルートを持ち込んだバンドとしても有名です。

アルバム1枚毎にテーマがあり、音楽性自体も大きく変わるバンドであり主に名盤と言われるのは、伝統的なプログレッシブロックを継承する4th「Aqualung」。そして見事なまでに圧巻のコンセプト・アルバム5th「Thick As A Brick」といったところでしょう。私もこの2枚めちゃくちゃ聴きました。

で私のおすすめするのは10thの「Songs from the Wood」。これが本当に前のめりでおすすめするくらいに大好き。この「Songs from the Wood」からの3枚のアルバムは「トラッド三部作」と言われ、英国の古き良きトラッドミュージックを取り入れたサウンドで、懐かしさや温かみ、森や湖などの自然を感じる名盤です。トラッド三部作はどれも好きだけど、やっぱり別格はこの「Songs from the Wood」かなと。

普段は荒々しいイアン・アンダーソンのフルートも、このアルバムでは強弱があって本当にいいなぁ。プログレ・ファンには怒られるかもしれないけど、ジブリのサントラとかが好きな人にも受け入れられるアルバムではないかなと思います。

Aardvarkの1stアルバム「Aardvark」

イギリスのプログレッシブロックバンドAardvarkによる、恐らく結局1枚しかリリースされることがなかった1970年発表の1stアルバム。

純粋なクラシックプログレのアルバムでは上のJethro Tullか、このAardvarkのどちらかが人生で最も聴き込んでるバンでありアルバム。

聴いたキッカケは元Napalm Death、Cathedralのフロントマンであるリー・ドリアン。メタル界でも屈指のプログレマニアである彼が何かのメディアで推薦していた1枚。当時プログレにハマリまくっており、ドリアンの言うことは大体素直に従っていた私は速攻でプログレ専門店に走りました。

家に帰ってアルバムを聴いてみると、30年以上も前の音楽であるにも関わらず全く古くない物凄くヘヴィでクセになるメロディやリフで一気に好きな1枚に。よく昔のバンドを聴くと音が古臭くて最初耳に合わないことがあるのですが、Aardvarkほどそれがなかったバンドいたかなぁ。

ギターレス構成なのですが歪みまくったオルガンがめちゃくちゃ良い仕事をしていて、ヘヴィでおどろおどろしい印象を与えるにも関わらず曲全体は非常にメロディックというギャップが全て自然に入り混じっており、飽きが全然きません。9分や10分という長編もあるのに、全然長さを感じないのも本当に凄い。私は大御所のKing CrimsonやPink Floydの長編でも、中にも凄いつまらなくて長く感じる曲もあります。

プログレを聴くならこの1枚!というには少しコアな気もしますが、不必要に難解な箇所もなく全てのメロディ・リフ・ボーカルとフックありまくりで耳に心地よく、本当に絶対に聴いてほしいプログレアルバム。ちょっと隠れた名盤中の名盤!

物凄く整理されたカオス。音的にはそんな感じのするアルバムですね。

Beggar’s Operaの3rdアルバム「Pathfinder」

プログレファンにとって「Beggars Opera」というバンドはどれくらい有名なのだろう。あまり話題に上がらない気がするんですが、私は大好きですBeggars Opera。

スコットランド出身のプログレ・バンドで、この馬に乗った宇宙飛行士という分けわからないジャケットは彼らの3rdアルバムである 「Pathfinder」。オルガンロックとも言えるくらいにバックに常に流れるオルガンが、心地よいと取るかウザいと取るかによってこのアルバムの良さを大きく分けることになるでしょう。しかしプログレ特有の複雑な展開なども適度に盛り込まれており、「うん、紛れもなくプログレではある」サウンドを楽しめます。

私はピアノやメロトロン、キーボード、オルガンといった鍵盤楽器が、バックで常にメロディックに走っている曲が大好きなんですね。今作は常に高品質のメロディが鳴り続けており、プログレ特有の冗長な展開もなし、そして70年代プログレにはそこまでない疾走感を感じることができる作品で、個人的に「プログレ初心者にもってこい」のアルバムなんじゃないの?」と感じています。最初に聴いてから今もずっと定期的に聴いている作品です。

とにかくメロディ派なら一度は聴いてみた方がいいアルバム。「プログレ=面倒くさい音楽」と感じている人はまずこういったバンドから聴いてみるのは如何、プログレを好きになってもらうキッカケになるんじゃないかなと思う次第です。

Dream Theaterの5thアルバム「Metropolis Pt. 2: Scenes from a Memory」

タイトルはプログレッシブ・ロックとしてしまいましたが、1枚くらいプログレッシブ・メタルを選んだっていいじゃないですか。例外です。Dream Theaterは例外なのです。

恐らく世界で最も有名なプログレッシブ・メタルバンドといって差し支えないでしょう。アメリカのDream Theaterの1999年発表の5thアルバム「Metropolis Pt. 2: Scenes from a Memory」。Dream Theater屈指の名盤2nd「Images & Words」の「Metropolis, Pt. I: The Miracle and the Sleeper」の続きとなるコンセプトアルバムでDream Theater1番の名作と評価する方も多いのではないでしょうか。

ちなみに個人的にはDream Theaterで1番好きなアルバムは8th「Octavarium」なのですが、1番プログレらしいアルバムで無論大好きなアルバムということで今作をピックアップしました。

冒頭が長くなりましたが今作の凄さは「音の濃密さ」でしょうか。CDに収録できるギリギリの80分弱の音楽は12曲。1つ1つがつながっており、1秒も隙がなく完成度の高いプログレメタルを聞かせてくれます。

Dream Theaterは個人個人の楽器スキルが高すぎるためか、主にインストパートで冗長な部分がよく起きるのですがコンセプトアルバムということもあってか、今回はドラマティックな展開、メロディの質の優先度が高くつまらない部分が一切なし。冗長なんて箇所一切なし!

つまらない曲など1曲、いや1秒もないけれど、特にメロディックな展開の③、一点ヘヴィな展開の長編⑥、個人的にはDream Theater史上最高のインストゥルメンタル⑨(特に中盤のJAZZテイストな部分が大好きだ!)、あまりに感動的な⑪⑫辺りが大好きかな。深く聴き込むほどに聴いて気持ちよくなってくる屈指のプログレメタル名作中の名作!

Still Lifeの1stアルバム「Still Life」

1971年にイギリスで発表された作品でありながら、2002年までメンバーが不明であった謎多きバンドStill Life唯一の作品。

その謎の多さに追加して非常に高い演奏レベルや、曲の構成/メロディ/展開など高品質のプログレッシブロックを聞かせてくれることから、プログレファンの一部でカルト的な人気を誇ったバンド。大体プログレに興味を持って1年くらいするとこのバンドを知って、めちゃくちゃ聴いてみたくなるのではないでしょうか。私もその口でCDを買って聴いてみて見事にハマリました。

構成としてはギターレスのオルガンを中心としたプログレッシブロック・バンド。1曲目のPeople in Blackからメロウでいて壮大な始まりから怒涛の展開を聴かせる名曲。強弱の使い方が上手くで感情豊かなボーカルもStill Lifeの強みだなと感じることができます。2曲目Don’t Go、3曲目October Witchesなどが特に顕著ですが、哀愁さやメロウな展開が多く占める中で時折非常に救いのあるメロティがコーラス部分や間奏で聴くことができて、そこのグッと惹きつけられてしまう。こういった抜群のメロティ展開こそがカルト的人気の要因でしょう。

オルガンが中心の高品質なプログレッシブロックが聴きたいのであれば、Still Lifeのこの唯一の作品は必聴。

New Trollsの3rdアルバム「Concerto Grosso」

イタリアのプログレッシブロックも1枚必聴として紹介するべきでしょう。イタリアバンドの特徴は非常にシンフォニックなバンドが多いことです。Arti & Mestieriや I Poohといった素晴らしいバンドが数多くいますが、今回必聴の10枚のうちの1枚に選ぶのはNew Trollsの1971年発表の「Concerto Grosso」が最適でしょうか。

現在でもメタル界やロック界では頻繁に行われる「クラシックとロックの融合」。これを完璧なまでに実現した1枚。クラシック音楽が好き、シンフォニックなロックが好きであればまず最初に聴くべきプログレッシブロックです。

オーケストラと共演したアルバムでもあり、「1曲目~3曲目はもうこれロックっていうかクラシックだよね」という印象。個人的に大好きな3曲目は哀愁に満ち満ちたスリリングなバイオリンが奏でるメロディに、もうこれ泣いてますよね!これ完全に泣いてますよね!曲が泣いてますよね!と感じることは必至です。俗に言う泣きメロの量では、プログレッシブロックでも屈指の1枚です。

Jethro Tullばりの激しいカオティックなフルートも、この美しい旋律と何故かマッチしていて良いフックになっているなと感じます。圧巻の大曲である5曲目はオーケストラパートは最低限に抑えて、複雑な展開の中に非常に激しいロックサウンドが時折垣間見えて、あぁNew Trollsってやっぱりプログレッシブロックであることを思い出させてくれる名曲。

イタリアンプログレはその偏った音楽性から、ハマればめちゃくちゃにハマる人もいるであろうから気に入った人はイタリアン・プログレ沼に潜っていけばいいと思います。私は一時期プログレ専門店のイタリアの欄をずっと眺めて過ごしていた時期があります。

Tai Phongの1stアルバム「Tai Phong」

イタリアのプログレッシブロックを紹介したのだから、次はフランス、そうフレンチプログレッシブロックを紹介しないわけにはいかないでしょう。

現在でもフレンチポップ・ミュージックって、いちいちオシャレで高品質なメロディを提供し続けてくれますが、まさにこの1975年発表のTai Phongの1stアルバム「Tai Phong」もメランコリックで泣きのメロディの宝庫な曲がズラリと並ぶ名作です。ちなみに2nd「Windows」も同等レベルの名作なので、本当にどっちを選ぶべきか迷いました。

日本人が大好きな哀愁と泣きのあるメロディのオンパレードで、プログレバンドでありながら1曲1曲が非常に聴きやすくメロディ派は必聴でしょう。

唯でさえ哀愁のあるメロディにも関わらず、超ハイトーンボーカルであるカーン・マイの歌唱によってその哀愁は2倍3倍へと飛躍します。疾走感のある曲すら哀愁があるのはどういうことなんでしょうか。スペーシーな曲ですら何故哀愁があるのでしょうか。4曲目みたいな踊っているようで悲しみ溢れるピアノ曲なんて反則ですね。メロディックロックが好きな人なら「聴かないは人生の損」と言ってしまっても良い本当に超名作。

Pavlov’s Dogの1stアルバム「Pampered Menial」

あの有名なパブロフの犬からバンド名を取った、アメリカのプログレッシブロック・バンドPavlov’s Dogの1975年のデビュー作。

プログレッシブロックか?と思うほどに長編の曲は少なく、ハードロックにプログレッシブな要素を含めたような音楽性が特徴のバンド。プログレッシブロックやクラシックロックの中では隠れた名作とよく言われており、私も御茶ノ水のディスクユニオンメタル館で、このアルバムのインポート版を見つけた時はガッツポーズでレジに走りました。

メロディが非常に豊富でアメリカ的な要素は気薄、ヨーロッパ的な哀愁と泣きのメロディに満ち溢れた名盤。曲の後ろで常にメロディを奏でるピアノが本当に美しい。ギター、ベース、ドラムといった典型的なバンド構成に、メロトロン、バイオリン、ヴィオラ、フルートなど複数の楽器が構成されており、曲の合間に奏でる旋律がこれまた絶品。

そしてPavlov’s Dog唯一無二のサウンドにしているのが、ヴォーカルのDavid Surkampの歌唱でしょう。甲高く細い声で初聴では男性でなく女性ヴォーカルでないかと勘違いしてしましますが、まさに女性のような繊細な歌唱からメロディと一緒に激しく泣いているような歌唱が彼の持ち味だと思います。実は私は当初彼の歌唱に多少違和感を感じたこともあるのですが、聴きこんでいくうちにPavlov’s Dogのヴォーカルはコレじゃなきゃダメだと思うようになりました。

CDを探してでも聴くべき完成度の高い美しいアルバム。切ないメロディが大好きな人はPavlov’s Dogの1stアルバム「Pampered Menial」を聞かない意味がわからない。そんなアルバムです。

ようこそプログレ沼へ、お好きな1枚がきっと見つかるはず

プログレッシブ・ロックというものは本当に大きな沼です。過去の一大ムーブメントであったが為に大量の名バンド/迷バンドが登場し数多くの作品を残していきました。恐らく全プログレッシブロックの名作だけでも、全て聴き込むなんてことは不可能な行為じゃないかと私は思ってしまいます。まだまだ聴いていない名作と言われる作品がたくさんあります。

その為、早く良い作品にたどり着く私の1番おすすめな方法は以下の2つです。

・好きなバンドがいたらそのバンドの作品をとことん聴く
・好きなバンドがいたら、それ系のサウンドバンドを探しまくる

バンド好きとすれば普通の探し方かもしれませんが、こうやって探してかないと本当に埒が明かないんですねプログレってやつは。

是非上記10バンドから好きなバンドを見つけてみて、そこからプログレを掘り下げていってプログレ沼にハマりこんでください。ようこそプログレ沼へ!

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