ヘヴィメタルの超名盤を10ジャンルで1枚ずつ紹介します

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本格的にヘヴィメタルを聴き始めたのが高校1年生の15歳の頃なので、もうかれこれ15年間もヘヴィメタルを聴きまくっております、もはやヘヴィメタルおっさんになりかけております。

特に専門学校生の頃から社会人1~2年目のころはヘヴィメタル雑誌のBURRN!やヤングギターを買って、その月に発売するアルバムを全部チェックしては、得点の高いアルバム、気になるジャケットのアルバム、好きなバンドの新作を買いまくっていました。多分中古含めれば、月30枚以上のアルバムは軽く買っていたと思います。

また往年の名盤と言われるアルバムは片っ端から中古屋で購入し、これまた聴きまくっていました。はっきり言って「これのどこが名盤なんだ・・・」とわからない作品もありますが、それはやっぱりジャンル自体がダメなんだと思います。

いくら美味しいとんこつラーメンだって、とんこつラーメン自体ダメな人はやっぱり美味しい醤油ラーメンを食べるのと一緒です。

今回はまだヘヴィメタル自体を聞いたことがない人、いや聞いた事があるけど偏食なんだよほぼ1つのジャンルしか聞いてないんだという人に向けて、ヘヴィメタルの超名盤を10ジャンル毎に1枚ずつ、計10枚紹介します。

ヘヴィメタルのジャンルってほんと細分化すれば超分厚い図鑑が作れるくらいにたくさんありますが、今回はできるだけ主要なジャンルを選んでみましょう。ではどうぞ!

ヘヴィメタルの名盤「PAINKILLER」

Judas Priest(ジューダス・プリースト)の1990年発表の12枚目のアルバム「Painkiller」です。

そもそもヘヴィメタルって何なの?ってメタルを聴き始めると考えたりします。メタルはジャンルが多すぎて結局その大元にあるヘヴィメタルって何なのよ!って聴けば聴くほど、調べれば調べる程のよくわからなくなってくるのです。

Black Sabbathが「ヘヴィ」を作り、Judas Priestが「メタル」を作り上げたなんて言われていますが、個人的にはTheヘヴィメタル、これがヘヴィメタルな音だな。と言えるのがこの「Painkiller」。

ものすごく機械的なサウンド、メタル・ゴッド、メタルの神を称されるロブ・ハルフォードの超絶ハイトーン、革ジャン、ロン毛、スキンヘッド、速弾き、ギターソロ、突き抜けたダサさ。そう、これぞヘヴィメタルですね。

とりあえず純正のヘヴィメタルはこんな感じです。私は最初あまり良さを理解できませんでしたが、だんだんハマっていき、今では「これだよ!これこれ!」とテンションが上がります。ガツンとくるでホンマに。

NWOBHMの名盤「The Number Of The Beast」

ニューウェイブオブブリティッシュヘヴィメタル、略してNWOBHMの名盤はIron Maidenの「The Number Of The Beast」。1982年で3枚目のアルバム。

今回基本北欧メタルとかジャーマンメタルとかジャパニーズメタルとか、国名が入っているジャンルは、それもはや国に属してないとダメじゃん、ジャンルとしてどうなんだ。と思ったので外しました。

しかしどうしてもJudas Priest入れるとIron Maidenを入れる箇所がジャンル的になくなるので、NWOBHMの名盤として入れておきました!

私はどっちかというと断然Iron Maiden派ですし、1番好きなバンドの1つですし。

2代目ヴォーカルで一旦脱退し、復帰後は今でもIron Maidenで歌っているブルース・ディッキンソンが加入した最初のアルバム。それまでちょっとパンキッシュな要因となっていたポール・ディアノのヴォーカルから、勇敢でパワフルに歌い上げるディッキンソンに変わって、曲も一気にドラマティックに。

スティーブ・ハリス(ベース)が作る独特で誰にも真似できないこれぞメイデン!な曲はどれも絶品。実はこれもメタル聴き始めはダメだったなぁ。今では毎月絶対1回は聴くのに。

LAメタル(グラムメタル)の名盤「Dr.Feelgood」

LAメタルって言えばいいのか、グラムメタルって言えばいいのか。とりあえずなんかチャラそうなメタルの名盤はMOTLEY CRUEの「Dr.Feelgood」。1989年の5枚目のアルバム

基本私LAメタルやグラムメタル系はそこまで好きじゃないんですが、名盤と言われるアルバムだけはとりあえず大体聞きました。大体ロサンゼルスだぜ!タトゥーだぜ!チャラいぜ!って感じのカッコイイ奴らがノリノリの曲を歌っていたり、たまに胸きゅんなバラードを歌います。

しかしこれがいいのです。

その中でもトップクラスの人気・実力を誇るMOTLEY CRUEの5枚目「Dr.Feelgood」は超名盤。ダメな曲が全くない最高の1枚。ドライブにも最高な曲から切なく歌い上げるバラード。

余談だけどニッキー・シックス(ベース)とトミー・リー(ドラム)は男から見ても超かっこいいよね。

スラッシュメタルの名盤「Reign In Blood」

スラッシュメタルはめちゃくちゃ迷いましたがSlayerの1986年の3枚目「Reign In Blood」。

いやそりゃ迷いますよ。スラッシュメタルと言えば四天王がいますからね。MetallicaにMegadethにAnthrax、そしてSlayer。特にMetallicaとMegadethも大好きなんですよ。

しかしなんか1番スラッシュメタルだな、これがやっぱりスラッシュメタルなんだよな。と聴けば納得するのがSlayer。どのアルバムのどの箇所聴いてもスラッシュメタルしているのですがSlayer。そしてやっぱり彼らの代表作「Reign In Blood」は圧巻。

10曲で30分ない(実際には29分4秒)アルバムですが、頭から最後まで走りまくりのドスラッシュメタル。繰返し聴けば1日48回は聴けます。

いくら聴いてもこの直球スラッシュメタルは心地よい!

デスメタルの名盤「Individual Thought Patterns」

アメリカのデスメタルバンド、その名もそのままDeathの1993年の5枚目。

メタルというと、デス声をイメージする人も多いと思うのですが、それはあくまでメタルの中の1つのジャンルです。デスメタルもブラックメタルも私ド直球なバンドはあまり好きでありません。超かっこいいリフやメロディでガツン!と聴かせるスラッシュメタルやメロディックデスメタルは好きですが、ずっと単調なデスメタルばかりのアルバムとかは苦手。

ですがこの「Individual Thought Patterns」は最高に好きで、繰返し聞いているアルバムです。デスメタルの中でも少しプログレ要素やメロディが入っているので異色ではあると思いますが、デスメタルの歴史の中でも、名盤中の名盤として認知されてます。

リフや展開も飽きさせないし、At The Gatesほどでないにせよメロディ感といいますか、そこにメロディは少ないはずなのにメロディを感じさせてくれて聴き心地も良い。

2001年バンドのフロントマン、チャック・シュルディナーは癌により34歳の若さで死去。彼がまだ音楽を続けていれば私はもっと純粋なデスメタルにハマっていたのかもしれないのに。

プログレッシブメタルの名盤「Metropolis Pt. 2 : Scenes From A Memory」

プログレッシブメタルといえば知名度・実力・人気からしてやっぱりDream Theater一択かなと思います。1999年発表の5作目。

ドリムシは個人的には8枚目のOctavariumが一番好きですが、もちろん名作「Metropolis Pt. 2 : Scenes From A Memory」も最高に好きです。

コンセプトアプバムって何か無駄に冗長な曲が1曲2曲あることが多いのですが、今作は1枚のCDに収録できるギリッギリの77分間全くもって無駄がない最高に聴き所満載のアルバム。

9曲目のThe Dance of EternityはDream TheaterのインストゥルメンタルではDream Theaterで一番好き。そして名曲「The Spirit Carries On」はいつ聴いても感動的。いや他にも素晴らしい曲ばかりで本当に深く何度も味わってほしい名盤。1回聴いただけでは理解できない情報量の多いアルバム!

メロディックスピードメタルの名盤「Keeper Of The Seven Keys Part 2」

メロディックスピードメタルの元祖Helloweenが1988年にリリースした3作目。日本では守護神伝第二章とも言われるアルバム。

2000年あたりに起こったメロディックスピードメタル、メロディックパワーメタルブームで大量のバンド、アルバムがリリースされて、その中に多くの名盤もあったけれど、その元祖となったHelloweenの今作はやっぱり強烈。

一度聴けば口ずさめるほどにキャッチーなメロディ、そして心地の良いスピード感、カイ・ハンセンとマイケル・ヴァイカートのこれまた心地良いツインギター、そして天まで突き抜ける透き通ったマイケル・キスクのハイトーン・ヴォイス。

ほぼHelloweenの人気曲で固められている本作は、今でもライブで演奏されめちゃくちゃに盛り上がる。Helloween永遠の名曲②Eagle Fly Freeなんてここ最近はライブの1発目で演奏される。

メロディックスピードメタルは、メタルのなかでも抜群に聴きやすいジャンルです。

メロディックデスメタルの名盤「Hate Crew Deathroll」

デビューからずっと人気のChildren Of Bodomの2003年発表の4作目。

単純なデスメタル、ブラックメタルはあまり得意でないのですが、メロディックデスメタルは大好きです、大好物です。Arch Enemy、In Flames、At The Gatesなどなど大好きなバンドは多いのですが、アルバムの完成度といえばいいのか、メロディックデスメタルというジャンルの最高峰のアルバムは「Hate Crew Deathroll」かなと。

もう2003年から10年以上になりますが毎週聴いています。いつ聴いてもテンション上がりまくりで一切無駄のない完璧な作品。

他の彼らの作品ももちろん優れているのですがクサメロに寄りすぎているか、アメリカナイズされすぎているかのどっちかに寄ってしまっている印象ですが、この作品はそのバランスも絶妙。とりあえず聴いていて「かっけぇぇぇぇ!!」と脳内ヘドバンをし続けられる名盤。

ゴシックメタルの名盤「The Funeral Album」

2005年発表のフィンランドSentencedの最終作となった「The Funeral Album」。

本当はNightwishのOnceあたりを入れようかとも思ったのですが、Nightwishのメンバーが「俺らゴシックメタルじゃねーから!」と言ってますし、まぁ確かに彼らはシンフォニックメタル系だよねって思うので、ゴシックメタルは今作を。

ノーザンメランコリーメタルと自分たちでは名乗っていますが、音楽性は個人的には最候補のゴシックメタルという感じ。北欧ならではの暗さ、冷たさ、重さ。そして怒り、悲しみ。そんなものが哀愁のメロディの乗って表現されます。

唯一無二の低音ヴォーカル、ヴィレ・レイヒアラのヴォーカルも最高。慟哭的とでも言えばいいのか複雑な感情を込めた歌声で、音楽性にばっちり合っている。

最終曲End of the Roadはインストですが、半端じゃない泣きメロの洪水でこのアルバムの最高の読聴感(勝手に作ったけどこの言葉)を演出してくれる。

Sentencedは他にも良いアルバムはたくさんあるけれど、この「The Funeral Album」は1つ頭抜きん出ていると思う。

シンフォニックメタルの名盤「Power of The Dragonflame」

シンフォニックなメタルと言えばイタリアのRhapsody。今は著作権の問題でRhapsody of Fireというバンド名に変わっています。

彼らの作品はどれを聴いても良い意味でも悪い意味でも、常にクワイヤを使いまくり、超絶シンフォニックなサウンドが楽しめますが、2002年に発表したPower of The Dragonflame」がその中でも頂点でしょう。

歌詞は山のためだったり、王のためだったり、ドラゴンと戦ったりとダサさが凄いことになっていますが、音楽は抜群にカッコいい。とりあえずRPGのボス戦が好き、ファンタジーもののサントラ、特に激しいやつが好きならまず間違いなくハマる。

Rhapsody of Fireは全てがコンセプトストーリーアルバムになっており、物語とともにアルバムが進むのですが、特にこの4枚目(5枚目か?)はエメラルド・ソード・サーガというコンセプトの最終作であり、激しい戦いを演奏している(んでしょう多分)為、曲全体のアグレッシブさは全アルバム随一。

メロディも非常に優れているので是非ご一聴を!

まず聞いてみて気になるジャンルをチェック

上記10枚をまず聴いてみただけでも恐らく全く違う印象をあなたは持つはずです。

それくらいにメタルはジャンルが多い。逆に上記のアルバム全部好きっていう人は少ないと思います。でもどれか1つでも気に入ったのであれば、そこからそのジャンルを深掘りしていることでもっと自分に合った、カッコイイ!と思える音楽に出会えるはずです。

Slayerがカッコイイ!と感じれば他のスラッシュ四天王、Metallica、Megadeth、Anthrax。彼らのサウンドを試してみればもっとカッコイイと感じるかもしれません。いやもっとデスメタルに寄った音楽、デスラッシュ方面の方が合うのかもしれない。

と、こんな感じでヘヴィメタルの沼にハマっていけばいいと思います。そうやってメタルを聴く人が増えればいいんだって思います。

この10枚のアルバムで何か気になったアルバムがある人、いやもっとこんな曲、ジャンルないの!って人、ご連絡いただければ応えるので是非是非ヘヴィメタルをもっと楽しんでください。Stay Metal!

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