私の名字は結構珍しい。柬理といいます。多分読めないでしょう。「束(たば)」ではないです。「東(ひがし)」でもないです、これで「柬理(かんり)」と読みます。
最初から読めた人は私の人生30年でも確かいません。記憶を辿ってみるとそういえば小さい頃に1人そのまま読めて凄いなこの人と思った人がいましたが、あれ今考えてみれば友達の親父じゃねーか。何が「この漢字知っているよ」だ。漢字の博士かよって思った子供の純粋な気持ちを返してください。
とあるサイトで検索してみましたが、全国に数多くいる名字世帯数ランキングで18,515位。全く凄さはわからないが18,515位。そして全国の世帯数は67世帯。適当に1世帯4人家族と考えると柬理名字の全国人数は268人。
こうやって書くと結構多いじゃんと思うかもしれませんが、日本の人口は1億2千万人ですからね。120,000,000人ですよ。柬理はそうなると大体44万6千人に1人ですからね。多分大体この柬理という名字は新潟に集まっているんで、他の県ではそうそう見つからないはずです。恐らく私の住む埼玉だと完全に絶滅危惧種ですよ、レッドリスト入りして、イリオモテヤマネコの次に柬理が来ても何ら不思議ではありません。
さて世の中には数多くの珍しい名字の方がいます。珍しい名字に憧れる方もいれば、珍しい名字故に早く名字が変わらないかと考える人もいらっしゃるでしょう。今回は私が30年程生きて感じた珍しい名字で得したこと、損したことを一挙にまとめます。
普通の名字の方は全く理解できないかもしれません。珍しい名字の方は「あぁ、うんうん、、まぁ、、、ある」くらいな共感度になればこの記事の目的は達成されたと言えるでしょう。
珍しい苗字で得したこと
わりとすぐに人が覚えてくれる
本当にわりとすぐ人が覚えてくれます。大体初対面でもすぐにですね。
2回目にあったときには「あ、柬理さん」ってな具合ですよ。珍しいですし私の場合名字が「かんり」とゴロも良くをそれも手伝ってさらに覚えてくれます。いやぁ珍しい名字で良かった。
顔を覚えていなくても苗字で覚えられる
ものすごく久しぶりに行く人やお店など、顔は覚えていなくても名字だけを覚えてくれたりします。
例えば私が幼稚園から高校生くらいまで家族で毎年行っていたキャンプ場があります。キャンプ場なので入場時に帳簿に記帳して記録をつけます。その5年後くらいに行ったときにキャンプ場の経営者の親父さんは顔を覚えていなかったので記帳まで全くのノーリアクションでしたが、記帳した瞬間に笑顔で顔を上げて「おっ!柬理さんとこの息子さんかい!」となんか色々サービスしてくれました。
これは完全に名字が珍しいが故に得したことです。
珍しい苗字で損したこと
さて名字で得したことは多くありますが、次に珍しい名字であるが故に損したことも見てみましょう。
すぐ読み間違えられる
もう本当にすぐ読み間違えられます。柬という字は恐らく普通に生きていればまず使用することのない漢字です。そのため皆読み方がわからないのです。
「束理(たばり)」よくありますね。でもどう見ても点入ってますよね。束の中に。
「東理(とうりorひがしり)」これもよくありますね。まぁまだいいでしょう。点だけどな!
「栗理(くりり)」もう雰囲気で読むなと。ンが最後についたらそれ完全にクリリンだからね。気円斬が結構強いキャラだからね。
とこんな感じで大体間違えられます。
何故か電話でキレられる
以前勤めていた会社にたまに営業だか、詐欺的な電話が結構ありました。大体「XXさん(偉い人)いますか?」という電話なのですが、私のいた部署は外部からの電話がそもそも少なく、基本は内線ばかりです。あっても3社ほどのよく知る企業くらいでした。なので電話をとった瞬間に「あ、これ変な電話だ」と気付きます。
なので大体は「今席外しているので戻り次第折り返しを伝えます。折り返し先に電話番号を教えて下さい。」で終わりなのですが、その時はなんだかんだ食い下がってきて、最終的に「名を名乗れ!」ときたもんです。
「はぁ私柬理(かんり)と申しますが、」
「いや管理者のどなたさんなのよ(怒)」
「いえですから柬理(かんり)です。管理者でなく柬理と申します」
「あのね!いやだから管理者の誰なのよ!!!」
と何故かキレられました。そっと電話も切りました。
ジャージの刺繍が誤字だ
高校の頃ってジャージに刺繍がされたりしますよね。このジャージは誰のジャージなんだってことがわかるやつです。
私の兄の話ですが、彼は3年間右の二の腕付近に「東理(ひがしり)」と刺繍されたジャージを3年間着用していました。
おもいっきり腕に「東理(ひがしり)」と刺繍されていました。ジャージが届いたタイミングで気付きましたが、ノークレーム・ノーリターンの精神で着続けたわけです。
今考えれば連絡すれば絶対に作り直してくれたような気もしますが、、、
ポイントカードの表示が誤字だ
今ではあまり活用されているお店はないかもしれませんが、私は中学生くらいの頃磁気カードで名前とポイントだけを記録するようなポイントカードが流行りました。
私の中学生時代よく通った新品中古CD・ゲーム屋さんもそのポイントカードシステムが利用されていました。
ポイントカードを作った時にもう気づいてはいましたが、そのポイントカードの名前がおもいっきり「束理(たばり)」になっていました。
まぁそのあとも問題なくポイントシステムは利用できたのでいいんですけどね。名前は「束理(たばり)」になってましたけどね。
ボーリング上の表示が誤字だ
全てのボーリング場がそのようなシステムなのかどうかわかりませんが、大体のボーリング場はレーンの上に、そのゲームをしている人の名前(かアダ名)とスコアが表示されるディスプレイがあります。
その名前は何をもとに表示されるのかというと、受付時に提出する受付票的なものに書かれた名前です。もちろんそこには柬理と、そしてよみがなもあったので「かんり」と書いたわけです。
そしていざゲームが始まるとディスプレイには「栗理(くりり)」と印字されていました。「東理(ひがしり)」「束理(たばり)」は許す。けど「栗理(くりり)」でめーはダメだ。
パソコンではまず名字の登録から始まる
この柬理という名字はパソコンでも一発で変換されることはほぼありません。今ではGoogle日本語入力を利用していることもあって、確か変換されたような気がしますが、昔は手書きツールで「柬」の字を変換してまずは単語登録するところから始めました。
私はIT系の専門学校に通っており、いくつかあるパソコン室は特に座席指定がなく好きな席に座って授業を受けることができます。
基本私が使ったパソコンは全て「柬理(かんり」という単語は登録されていたはずです。また最近ではスマホも購入とともに「柬理(かんり)」を単語登録します。
「管理」を「柬理」と頻繁に間違える
そして単語登録するが故に、管理という単語を柬理をミスします。
タスク柬理
カロリー柬理
事故柬理
とか
アダ名がない
柬理(かんり)という名字が珍しくインパクトが大きいが故に、アダ名がほぼありません。
大体は「柬理」「柬理さん」「柬理くん」あたりで構成されます。これは珍しい名字だとよくある現象なのでは。。。と睨んでいます。いや未確認の仮説ではありますが。
「何て読むんですか」のやりとりが年間50回ほど発生
あと珍しい名字で初見では「かんり」と読むことはできません。珍しい名字の場合は一発で読めないような読み方であることは多々あるでしょう。
そのため大体初対面の方は「何て読むんですか?」と聞かれます。その時は「はい、これでかんりと読みます。」と答えます。
また電話の時には大体「お名前をもう一度お願いします」となるので、「はい、か・ん・りと申します」と応えると、多くの場合は「どうお書きすればよろしいでしょうか?」と尋ねられるので、「はい、束という字がありますね。一束二束の束です。四角が2つあると思いますが、その1つずつに点々が入ります」と回答します。
大体こういったやりとりが1年に50回くらいあります。段々説明も不要な箇所が減りよりシャープで分かりやすい説明になってきました。
珍しい苗字は良いものです
珍しい名字は少しのデメリットもありますが、メリットももちろん多くあります。
私は今まで生きてきて「もっと普通の名字ならよかったのに・・・」と思ったことは一度もありません。いや逆に「もっと珍しい名字なら良かったのに・・・」と思うこともそんなにないとは思いますけどね。
まぁ珍しい名字も珍しくない名字も、どっちが良いなんてことはあまりないのかもしれません。
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