堀江貴文さんの新著「ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく」を読みました。
彼の著作を全て読んだわけはないですが、今まで読んだ堀江さんの本の中で一番感動したし、一番しっくりきた。腑に落ちた。という感じの良書でした。
本の冒頭部分やある程度の内容は、cakesでも読んでいて発売前から凄く楽しみにしていたのですが、全て読んでみて誇大表現でも何でもなく、今年一番面白かった本だと個人的に感じています。
私が学生の頃、テレビの中にいたホリエモンとはちょっと違う、人間味のある堀江貴文さんの人生が書かれた。そこから学ぶ物は多い、本当に良き本です。
皆0に何かを掛け算しようとする。まずは小さい1を足す
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この本のタイトルにもなっているこの表現が、もちろんこの本の最も伝えたい事です。
特に堀江さんの様に所謂成功者としてメディアに登場している人間には、多くの人から
「何か成功する方法はないか?」
といった掛け算の様な質問が多く寄せられるそうです。
個人的にも何か自分をどうにかしたくて、何か一気に駆け抜ける方法はないか。という掛け算的な方法を模索した事があります。特に精神的に焦っている時にはこういった行動を取りやすいと個人的には感じています。
私も過去バスケットボールを学生時代に8年、社会人になってからも2年程やっていました。よく小手先のダブルクラッチやフェイドアウェイなんか練習したものですが、結局はスピードとクイックネスのある基礎的なプレーを徹底的に鍛え上げたプレイの方が、ゲームでは効果的でした。そういったプレイがあるからこそ、ダブルクラッチやフェイドアウェイといったプレイはここぞという場面で効果があるものでした。
誰しも最初はゼロ。それにイチを足していくという足し算の作業が最初に必要となります。
何かにハマる。飽きたら次には別の何かにハマる
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では小さなイチを足していくにはどうしたらいいのでしょうか。
この本ではそのやり方がもちろん書いてあります。結構たくさんあります。その中で私が一番コレだ!と感じたのが、
「ハマる」
という事。堀江さん自身も「何かにどっぷりハマって、ある時にスッと冷めてしまう」と言います。よくある表現だと熱しやすく冷めやすい性格という感じでしょうか。私も自分の性格は熱しやすく冷めやすいと思っていますし、そんな人は多くいると思います。
しかし、この「熱しやすく」の部分で、徹底的にその事に「ハマる」という事が最も大切な事でしょう。
最近は何か新しい事をするにも凄く億劫な事があります。この本を読んでいて気付かされましたが、それは単純に思考が停止しているだけで何も考えたくなかっただけだったのです。思考停止してどんどん老いていくだけです。
何か新しい興味のある事には徹底的に「ハマる」。
余談ですが、同じく元ライブドアの小飼弾さんもある本の中で、「徹底的にハマる」事の大切さを書いていた気がします。徹底的にハマったら数日間は寝る間も惜しんで、徹夜してぶっ続けでやる。そうしたら数日で大体飽きる。そうしたらそれはもう終わりにして次にハマったものをぶっ続けにやる。
そうやっていつか飽きないものができたら、それが天職になるかもしれませんし、最大の趣味になるかもしれません。
ハマる事で意識せずに努力をする
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ページを先に先に進めていくと堀江さんは「努力の天才」。いやこの本的に書くと「ハマる事の天才」である事がわかります。
この本は彼の子供の頃からのストーリーが書かれていますが、その中ではプログラミング、受験勉強、競馬、WEB、宇宙開発などなど、あらゆるものにハマっています。
「努力する」と書くと何か非常に重苦しい、面倒くさそうなイメージとなりますが、その作業にハマって、目標を掲げて、その目標の為に毎日何をどれくらいすればいいのか。と、毎日毎日小さな成功体験をする事。そうやって少しずつイチを足していく事が非常に大切です。
ホリエモンの本当の凄さと人間っぽさがわかる本当の良書
メディアで見る堀江さんとは全く違う彼の姿がここにあります。
それは人生の中での徹底的にダメだったり弱い部分(麻雀や競馬といったギャンブルにハマったり、人との繋がりの大切さに涙したり)が、隠すことなく書いてあるからです。
元々はゼロだった彼がどうやってイチを足して、あそこまで抜きん出ていったのか。そして出所後色んな部分でまたゼロとなった彼がどうやってイチを足していったのか、いくのかがよーく分かる良書でした。
なんかよーわからん自己啓発書よりもずっと面白くて、為になる。そして行動したくなる本で、非常におすすめです。
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