琵琶湖の自転車1周には2通りのやり方がある

近江鉄道

これは私と友人の琵琶湖1周失敗の物語である。

本来私は3月15日に開催される琵琶湖1周ロングライドに参加する予定であった。琵琶湖沿いの病院に医師として勤務する友人が半強制的に参加させられるという事で、何故か私も参加する手はずとはっていたのである。意味はよくわからない。

しかし、3月の上旬、毎日ランニングをし琵琶湖恐れるに足らず!と息巻いていた時に、その友人である荻山氏から連絡があった。どうやら申し込みをしようとしたら既に満員で申し込みができないというのである。

彼曰く、そんな琵琶湖1周したいような人間が日本に2000人もいないだろうという事で、申し込みをギリギリまで先延ばしにしていたらしいのだが、どうやら2000人いたようである。健康志向何より。

という事で私は今回も滋賀県に行くが、これは美味い焼肉を食うくらいしかやる事がないぞ。と思っていた。が、荻山氏は日頃運動をしない割にはストイックに琵琶湖を1周する気満々であった。

「大会の運営委員会に連絡をした。粘ったがとりあえず申し込みはできなかった。しかし、その日はあくまで大会だけれども大会とは関係なく自転車で走る事は問題ないか?と聞いたところ、大会スタッフは一切関与しないが問題ないと言っていた。そしてどうやら滋賀県出身の上司に聞くと輪の国びわ湖というシステムがあり、それを使えばびわ湖1周の証明書が貰えるようだ。大会は最早無理だ。とりあえず輪の国びわ湖で一周するぞ。」

という事であった。そう、何を隠そう私は琵琶湖一周ロングライド大会には出場できなかったのである。

そして私は琵琶湖1周ロングライドがある前日の土曜日に滋賀県に足を踏み入れた。東京から3時間弱で滋賀県に新幹線で行けるのである。そこから琵琶湖線に乗り換え一駅の彦根で荻山氏と合流した。

彦根駅から歩いて15分程にロードバイクやクロスバイクを貸し出してくれるレンタサイクル屋さんのビワイチがある。

そこで2台のクロスバイクを借りた。恐らく翌日の琵琶湖1周ロングライドに参加する方達が原因であろう、ほぼ店内の自転車は全て貸出状態であった。そして店員さんも快く説明してくれて琵琶湖1周ロングライドについて、困った時の対応など丁寧に教えてくれた。熱弁してくれた。黙って聞いていたが、もちろん私達は琵琶湖1周ロングライド参加者ではない。

以下が琵琶湖1周をスタートする3分前の笑顔である。

ビワイチ

荻山氏のプランでは本来は1日で走るところを、途中で宿をとって2日で琵琶湖を1周約140kmを走るのだが、琵琶湖1周ロングライドは琵琶湖を逆時計回りに走る所、私達は時計回りで走るプランとなっていた。

ちなみにここで輪の国びわ湖のシステムを説明しておくと、輪の国びわ湖のサイトにメールアドレスだけのユーザー登録を行い、指定の場所でシステムにログインするとクイズが出題される。場所はGPSで確認されるので、指定の場所以外ではクイズが出題されない。クイズに答えて正解だろうが、不正解だろうがとりあえず4箇所のクイズに答えれば、琵琶湖1周の認定が貰える仕組みとなっている。この4箇所というのが結構ラフで、ポイントは10箇所以上あるにも関わらず4箇所だけでいいのである。

以下が実際にもらえる証明書。これにプラスしてステッカーももらえる。パソコンやスマホに貼りたくなるステッカーである。尚、左下に写っているのは私が参加できなかった琵琶湖1周ロングライドのバッジ。間違えたレンタルバイク屋の店員さんがくれた。申し訳ない気持ちでいっぱいである

琵琶湖一周

1日目は彦根から時計回りに走っていき、近江八幡、野洲、守山と超えて約60km程走り、予約してあった大津市は堅田にある料亭の「しづか楼」で食事をとり、そこから16kmさらに時計まわりに走り大津市は比良にある宿に入った。ちなみに1日目で3箇所のポイントを通過する予定であったが、気づいたら超えてしまっているポイントがあり、1日目はスタート地点である彦根港でのチェックポイントのみとなった。しかし、このミスは後にナイスプレーである事が判明する。

以下のルート案内、車では60km程となっているが、一部車でしか走れない箇所もありアプリで計測したところ大体1日目は76km程自転車で走った。

1日目

既にこの時から荻山氏と私は

「いやぁ今日はキツくないけどさ、これ明日足痛いんじゃねーの。いや今はキツくねーよ。ってか多分君がキツイと思ってね。」
「うん、足ってか尻だなコレ。なんでこういうチャリってこんなに細いし、固いんだよサドル。ってか君キツそうだよね。」
「これあれだな明日の体に相談だな。君の」

と既に相手に責任を押し付けどうにか楽をするプランが考えれていた。

夜1時間2人で話し合った結果、プランは以下の2つまで絞れた。

1.予定通りそのまま1周して彦根に戻る(残り約90km)
2.近くにあるポイントのクイズに合計4箇所答えて、今日来たコースで帰る(約80km)

しかし困った事にどちらのコースを取っても、1日目の76kmよりも多くの距離を走るのである。あーだこーだと2人で言い合った。

荻山氏は一度あまり走りたくないと言ったら走りたくないのである。彼は高校時代西日暮里にある日本でも随一の頭脳を誇る男子高校に通っていたが、その学校の持久走はある地点まで走り、そこで毎年事前に教えられる色の輪ゴムを手に入れて折り返してくる。というルールになっていた。

しかし、スタートしてすぐにどこかで時間を潰し、輪ゴムだけ購入して帰ってくる人間が続出した為に色は事前に発表せず、実際にその地点まで行かないとわからないという形式に変更された。

激怒した荻山氏は前日に100円ショップでありったけの色の輪ゴムを購入し、帰ってくる人間に色を聞き、その輪ゴムだけ持ってゴールに帰る。実質走る距離は200m程という暴挙を犯した人間である。

そんな頭脳明晰であるが無駄な事に使いすぎる荻山氏がふと第3の案を思いついた。

「電車はどうだ」

と。私はJRは自転車をそのまま乗り入れる事ができない事は知っていた。解体し専用の袋に入れる事で乗車可能であるが、もちろん私達には解体する道具もなければ、専用の袋もない。しかぢ荻山氏は続けて行った。

「近江鉄道はどうだ!あれはJRではない」

どうせ近江鉄道も無理であろう。と考えて私であったが調べてみるとサイクルトレインなる事を実施していた。簡単に言えばある区間だけは自転車でそのまま乗車していいというのである。

初日に1箇所しかポイントをチェックしていなかった私達は、反時計回りで回った事にして1日目来た道を少し大回りで帰り、4箇所全てチェックし終わった所で近江鉄道は五個荘駅からひこね芹川駅まで電車に乗り、17時頃にクロスバイクを返却し、近江牛焼肉をパクパクと堪能し、新幹線で関東に帰った。

2日目のコースは以下の通りである。

②日目

実際には1周していないが、問題なく4箇所チェックポイントは回ったので修了証の発行はスマホから行なった。実際に琵琶湖一周であれば148kmとなるが、私達のコースでは約136km。あまり変わらないので皆さんは普通に1周した方がいいだろう。

あと楽しく1日で廻りたいのであれば、琵琶湖1周自転車レースに3月の日曜日に出場するのがいいだろう。

また琵琶湖を廻るにはレースに出るか、4箇所のポイントをチェックする輪の国びわ湖という2つの方法があるのである。

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