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こんにちは柬理(かんり)@keikanriです。
私は個人的にサッカーを見る事が大好きです。中学生の頃からスペインレアル・マドリードのファンで、今でも一番好きなチームはレアル・マドリード。
あの真っ白なユニフォームを愛していますし、恐らくこの価値観は今後も変わる事がないと思っています。私の1つの夢はサンティアゴ・ベルナベウ(レアル・マドリードのホームスタジアム)でFCバルセロナとの伝統の一戦「エル・クラシコ」を見る事です。
そんなレアル・マドリードの2013年3月今現在の監督はポルトガル人のジョゼ・モウリーニョ。当時低迷していたFCポルト、チェルシー、インテルをどんどんと強くしていった現在最高のサッカー監督の1人でしょう。そんなモウリーニョは2010年に同じく低迷していたレアル・マドリードの監督として就任しました。
しかし、モウリーニョは発言、態度といった面で「生意気」といった印象を持つ人も多い事でしょう。幾度となく、メディア、サッカー関係者、文化人と舌戦を繰り返し、記者会見ではいつも奇抜なコメントを繰り返す。
事実私もチェルシー時代の彼の印象は「なんだコイツは?生意気な奴だな」という印象を持っていました。
しかし、モウリーニョが私の愛すべきレアル・マドリードの監督と就任してからは、彼自身に興味も出てきました。実際にレアル・マドリードを強くしてくれるし、その生意気さに愛着すら感じてきたのです。
興味を持った私は数あるモウリーニョ本の1つであるフアン・カルロス・クベイロ、 レオノール・ガジャルド著の「モウリーニョの哲学」を手にとってみました。
そこから学ぶモウリーニョ成功の、勝利の掴みとる6つの教えを今回はご紹介します。
<現レアル・マドリード監督ジョゼ・モウリーニョに学ぶ成功を勝ち取る6つの教え>
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<1.内なるモチベーション>
モチベーションというものは外からの刺激ではなく、自分の内から得る事が好ましいでしょう。
もちろん何か心を震わす感動的な出来事や物語、映画を見る事で一時的にやる気を得る。といった方法やアメとムチで一時的に・・・っという方法もあるにはありますが、それはモチベーションの継続にはあまり向かないと私も経験上感じています。
継続的なモチベーションを得るには常に目標をもって挑み続ける、研究し続ける事が1番でしょう。自分自身は何に一番刺激を感じるのか?それを常に自問自答する事が大切です。
モウリーニョ自身は常に次を次を見続けています。FCポルトでも、チェルシーでも国内リーグ、チャンピオンズリーグ優勝を目標に。しかし、達成後にはすぐに次の目標に向かっています。
2012-13チャンピオンズリーグ優勝を、モウリーニョ率いるレアル・マドリードなら達成してくれると私は信じています。
<2.結果を出す為の方向付け>
自分のモチベーションを維持して達成したい目標ができたら、それに対してどのような挑戦、アプローチ、測定が必要なのかを明確にする必要があります。
モウリーニョ自身は常に目を光らせています。そして監督となった時、リーグの優勝、チャンピオンズリーグの優勝の為にどういった選手の補強が必要でどういった練習が必要か、他にどういった問題があるのか常に考え、そして1つ1つ改善していきます。
彼のエピソードで1つ印象的なものはレアル・マドリード監督就任後初となるエル・クラシコで5-0の大敗をした際、バルセロナが完成されている事と現在のレアルが未完成である事をしっかり認識しました。
モウリーニョは選手のモチベーション、戦術理解といった1つ1つの問題を改善し、半年後の再戦で互角の戦いをするまでに完成度を高めたという出来事です。
纏めるとモチベーションを継続して挑戦したい目標の為に、1つ1つ問題点を解消していく、潰していくといったリアリスト的な視点をもつ事だと言えるでしょう。
<3.基準を定める>
これは目標をチームで達成したいと考える時に最も大事な事の1つといえるでしょう。
・自分達はどういった目標を設定したのか?
・そして今自分達はどこにいて、どうなればいいのか?
・将来像の共有
っといった部分をチーム全体に共有させる事が大切です。
「自分達が関わっているチームはどういったものなのか?」
っといった事が様々な基準として明確となっており、チーム全体で共有できている事が目標達成の鍵となるでしょう。これはスポーツだけに言える事ではなく、ビジネスやイベント運営といった面でも同様であると私は考えます。
<4.謙虚さを捨てる>
大きな目標を設定した時にこそ、謙虚さを捨てる事が大切だとモウリーニョは教えてくれます。
空気を読む、一般的に考えて、普通は、っといったコリ固まった考え方では難しい目標を達成するには一歩足りないのではないでしょうか?
「自分の考えに正直である事」モウリーニョまさにそういった発言、行動を起こしています。
彼の歯に衣着せぬ発言は数多くの敵を作ります。相手の監督はもちろん、ジャーナリスト、自分のチームのファンの一部と。しかし、それは自分の目標に突き進む上で謙虚さを捨てた事によるもので、その行動を起こさなければ彼は自分の大きな目標を達成できなかったのかもしれません。
モウリーニョが嫌いな人が多く、又、大好きな人も多いのは
彼が完璧な正直者だからに他ならない
<5.すべてのイニシアチブを握る>
イニシアチブとは主体性の事、セルフマネジメントの名著「7つの習慣」の著者であるスティーブン・R・コヴィー博士は主体性について2つの輪という概念で説明しています。
1つの輪は変えなければならないけれど、手立てがない事柄で構成される「関心の輪」。
もう1つの輪が実際に自分で変える事が可能な事柄で構成される「影響の輪」です。
「関心の輪」に捉われてしまうと何もできない事に対して不満を持ち、ストレス、無力感といたものに陥ってしまいます。
モウリーニョについては完全に「影響の輪」のみ、自分の影響が及ぶ範囲に全エネルギーを費やします。監督という職業の範疇である選手補強の助言や、戦略、選手のモチベーションの維持、記者会見での巧みなコメントによる相手の挑発と選手の鼓舞等々。すべて自分の影響下にあるものです。
又、彼は「影響の輪」を大きくする事にも力を入れています。レアル・マドリードでは2011年にペレス会長からチームの全権を任せられた事でさらに「影響を輪」を大きくしていきました。その結果同時確執のあったジェネラルマネージャーをクビにするという冷淡な行動もモウリーニョはとっています。
<6.人情をもって仲間と接する>
この本を読んで一番感動した部分はモウリーニョが唯の冷淡な男ではないのだという事が理解できた事です。
彼は自分と共に戦ってくれる選手、昔から信頼しているチームスタッフにはものすごい人情をもって接しています。
選手が指示の通り良い働きをすれば体全身で選手を褒め称えます。リーグは始まる前には選手1人1人に直筆の手紙を渡します。イギリスの法律で自分の家の犬が警察に持っていかれそうになった時には火の粉の様に怒り狂い家族ともいえる犬を守りました。選手がナーバスにならない様チームに関するネガティブな意見は全て自分が避雷針となります。
メディアに出ている彼は演じられたキャラクターであるとチームスタッフ、選手は全員が分かっている様です。
チームの目標が1人で達成できるものではない。その為の仲間との仲は常に最高のものでないといけないという事がよく理解できます。
<モウリーニョは男として惚れ惚れするぜ!>
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この本を読み私はジョゼ・モウリーニョという男をさらに好きになりました。
彼は自分の目標の達成の為には全てを敵にまわし、使えるリソースは徹底的に使い尽くす。確かにそういった印象は一般的ですし、ある意味では合っています。
・・・が。
自分の為に動いてくれる人は全身全霊で守っている素晴らしい男でした。独裁者と見られがちなモウリーニョの人間味をこの本で感じ取れるとサッカー界をかき回しているこの男の事をさらに理解し楽しむ事ができるでしょう。
又、彼の成功の哲学はサッカーだけに適用されるものでなく、いかなる場面にも適用可能な柔軟性のあるものと感じています。
是非あなたも自分に、自分の仕事に、チームに当てはめて考えてみては如何でしょうか?
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