【書評】Don’t be evil(邪悪になるな)。圧倒的ボリュームなGoogleの伝記

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photo credit: manfrys via photopin cc

こんにちは柬理(かんり)@keikanriです。

今現在Googleのサービスを使っていない人はどれくらいいるのでしょうか?

少なくとも地球上の100%の人がGoogleサービスを使っているなんて事はないでしょうが、特にこういったブログを書いている私なんかは複数のGoogleサービスに助けられています。

Googleサービスの基本でもある検索サービスに至ってはブログを書いている時の事実を確かめる為、色々な調べものに毎日何度も使っていますし、Googleマップは最早知らない所に出かける際の必須サービスになっています。

パソコンでもスマホでも同じメールが見れるクラウドサービスGメールは私のメインメールですし、毎日指紋をつけまくっているAndroidだってGoogleの提供でお届けしています。

あとブラウザもChromeだし、スマホもGoogle日本語入力を使っているし・・・・・云々。

っと少なくとも私にとってはGoogleという企業は切っても切れない(私からの一方的な愛情でもってね)関係になっています。

そんなヘビーGoogleユーザーである人にとっても、普段はあまりGoogleの複数サービスを活用していない人にとっても凄く面白い本がスティーブン・レヴィ氏の書いた「グーグル ネット覇者の真実」です。

会社の事を法人といって人として取扱いますが正にこの本はGoogleという人の伝記です。

1998年に設立される(生まれる)少し前から今までどういった成長と遂げてきたのかが、この渾身の632ページに書きつづられています。

<物語における2人の主人公と1つのテーマ>

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photo credit: Joi via photopin cc

この物語には2人の主人公と1つの切っても切れないテーマが存在しています。

その主人公とは現GoogleのCEOであり創業者の1人であるラリー・ペイジ、またもう1人の創業者であるサーゲイ・ブリン。どちらも確実なる天才でこの物語に奇抜なアクセントを与えてくれます。

特におもしろかったエピソードが確かペイジがGoogleの広告を出したいと考えた時、「月にGoogleのという文字を書いて地球から見える様にできないか」と言ったエピソードでこの人ぶっ飛んでんなぁと思いました。

又、もう1人この物語の重要人物として知っておくべきは元GoogleのCEOであり、現会長のエリック・シュミット。彼はペイジ、ブリンよりも20歳近く年上でどちらかというと奇抜なアイデアを理解しながらも冷静な現実主義といったイメージ。
(ちなにに上記画像の左はシュミット、真ん中がブリン、右はペイジです)

そしてこのGoogleという人生で常に付きまとうテーマは

Don’t be evil(邪悪になるな)

というGoogleの隠れた社是でしょう。

記憶にも新しい中華人民共和国撤退騒動問題、シュミットによって引き起こされるCNET出入り禁止事件、そして常につきまとうプライバシーの問題と、人権保護問題。

これはこの物語を読んだ人自身それぞれにGoogleは邪悪なのか、そうでないのかといった答えが浮かび上がる事でしょう。

<圧倒的ボリュームなGoogle伝記は読みごたえたっぷり>

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photo credit: Jiuck via photopin cc

これまでGoogleという会社は自身の情報を完璧に隠してきました。

法律で開示すべき情報だけを開示し、自身のサービスもリリースと同時に発表などなど。それまでどういった物語があってどういった経緯があって、どの様な人間がからんできたのかも分からないといった状況でした。

しかし著者のスティーブン・レヴィ氏は本書執筆の為にGoogle社内の密着取材を許され、それまでの秘密をどんどんと書き綴ってくれます。

それはまさに今までのGoogleサービスを知っている人にとっては謎が解けていくような、推理小説を読んでいる気分にさせてくれますし、Googleのサービスに疎い人であってもその物語にハラハラドキドキしてしまうでしょう。

物語には上記3人の他に無数のグーグラー(グーグルで働く人)が登場しますが、基本は上記で紹介したペイジ、ブリン、シュミットの3人を覚えておけば大丈夫でしょう。あとは大体その章、その章で新しい登場人物の説明をしてくれますので。

さぁどちらもある程度似た性格ですが、情熱的なペイジ、皮肉屋的なブリン。どちらを好きになるか。又、Googleは本当に邪悪でないのか、それとも邪悪なのか。

どうかあなたも読んで見極めてみてください。

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