爆笑必至!バラ色のキャンパスライフを目指す偏屈喜劇【書評】「四畳半神話大系」by森見登美彦

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photo credit: stoicviking via photopin cc

こんにちは柬理(かんり)@keikanriです。

数ある森見登美彦の小説の中で最も有名な作品といってもいいのは「四畳半神話大系」かもしれません。

彼の2作目にあたる作品ですが、2010年にノイタミナ枠でアニメ化もされ、さらにそのアニメの出来も素晴らしかったので見ている方も多いでしょう。

「四畳半神話大系」のアニメを見るならまずは原作から読んでおく事をおすすめします。原作は全4話ですが、アニメは全11話。結構中身も変えられているのでまずは原作を読みイメージを膨らませてから見ると面白さ倍増です。

ではではまだこの「四畳半神話大系」を読まれた事がない方の為に内容と感想について少し書かせて頂きましょう。

<4つの平行世界で構成される偏屈喜劇!>

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photo credit: MissionControl via photopin cc

この物語は京都大学に入学した主人公である「私」がバラ色のキャンパスライフを目指す作品です。

1回生の時4つのサークルで迷うのですが、その1つを選んだ場合のストーリーが計4つ収録されています。尚、迷うサークル名は

第1話:映画サークル「みそぎ」
第2話:8回生樋口に弟子入り
第3話:ソフトボールサークル「ほんわか」
第4話:秘密組織「福猫飯店」

ちなみにアニメ版では原作に登場しないテニスサークル「キューピット」や英会話サークル「ジョイングリッシュ」、読書サークル「SEA」に所属した場合の物語も語られます。

基本的にはこの作品は「私」の1人語りで進む一人称小説ですが、やはり森見登美彦の痛快な偏屈ユーモラス文章が匠すぎて面白すぎます。

どのサークルに所属しても結局は悪友である小津、下宿の2階に住む樋口氏、歯科衛生士の羽貫さん、後輩の明石さんなどなど結局は絡む人間は変わらないという展開も非常に旨いなと。

尚、下宿の2階に住む樋口氏、歯科衛生士の羽貫さんの2名は森見氏の4作目「夜は短し歩けよ乙女」
で登場する重要メンバーでもあるので、まず今作を読んでから「夜は短し歩けよ乙女」
を読む事をおすすめします。

アニメ版は構成自体はかなり原作に忠実にできていて、「私」の声優である浅沼晋太郎さんが一話ずっと語りっぱなしという話もある程。

最後に書かれる四畳半世界に紛れ込むオチ部分も含めて伏線回収も秀逸な小説。一度読み始めると一気に読みたくなる魔性の1冊です。

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