【書評】売れる作家が語る作家で生き続ける為の3つの技術

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photo credit: TempusVolat via photopin cc

こんにちは柬理(かんり)@keikanriです。

読書が好きな人であれば誰しも1回は憧れを持つのが作家、小説家という職業ではないでしょうか。

私自身も小さい事から(ほぼ強制的に)読書をしており、20歳で社会人になってからは小説を中心にたくさんの本を読みました。この頃は今であると多少中二病だと思われるでしょうか。厭世的な太宰治なんかをよく読んで、

「あぁこんな風に自分の頭の中にある物語を語って人を楽しませる小説家って凄いなぁ」と思ったものです。

私は2012年5月からこのKeikanriというブログを基本毎日書いています。後10日もすればブログ開設以来ちょうど1年となりますが、今現在のエントリー数が356なのでほぼ1日1更新を守って書いている状態です。まぁ実際には休んだ日もあれば、1日に2エントリー書いた日もあるのですが。

私はブログという1つの伝え方も物語を書くものだという考え方があります。それが何々を食べた。や何々をやってみた。という内容であっても、その人独自の色を持った文章で物語として書く事で人を楽しませる事ができると考えているからです。

なので私が大沢在昌氏の著書「小説講座 売れる作家の全技術」を夢中で読んだ事も不思議ではない事です。

私自身もちろん1つの憧れの職業でもある作家、小説家。そうなる為、そしてなり続ける為にはどうすればよいのでしょうか?

<売れる作家が語る作家で生き続ける為の3つの技術>

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photo credit: Haags Uitburo via photopin cc

<1.デビューを急ぎ過ぎてはいけない>

作家とは1年で何十人、何百人という人がデビューします。

その中で長く生き残り続ける事ができる人は何人いるでしょうか?恐らくごく少数でしょう。

1作書いて満足という人でもない限り自分のなりたかった作家や小説家という職業を、何十年と死ぬ一歩手前までやっていきたいものです。

その為に急いでデビューしない事が大切だとこの本は教えてくれます。

その理由の1つ目にデビューが早すぎると自分の中にあるネタが少なすぎるという事。デビューした後も作家はコンスタントに物語を書き続ける必要があります。ネタを仕入れながら書き続ける日々となりますが、ネタを仕入れる時間はどう考えてもデビュー前より少なくなる訳です。

もう1つの理由は偏差値の高い新人賞を狙った方が絶対的に良い為。現在200近い小説の新人賞がありますが、偏差値の高い新人賞からデビューすれば注目度は断然違います。

ミステリー系ならば「江戸川乱歩章」「日本ホラー小説大賞」、時代小説ならば「松本清張章」といった具合に。もちろん偏差値が高ければそれだけ高き、狭き門となりますが、作家であり続ける為のデビューの方法としては非常に有効的な方法といえます。

<2.強いキャラクターを作り出し、後はキャラクターを自由に動かす>

小説を作り上げる際にプロットという言葉があります。プロットとは物語における枠組み・構成の事を言いますが、コレを先にがちがちに作り上げてしまった場合、その物語は非常につまらなくなりやすい。いやプロット自体枠組みという意味ですが、枠にハマった作品になってしまいがちだといいます。

もちろんその人に合った方法が良いとは思いますが、まずは強いキャラクターを作り上げる事が大切だと私も感じます。

例えば自分の好きな漫画やアニメ、小説のキャラクターで構いませんが、すごく印象の強いキャラクターを1人想像してもそのキャラクターがこの時はこうする、こういった場面ではこうするだろう。というのが容易に想像できないでしょうか?

まずは強いキャラクターを作り上げて、後はそのキャラクターを自由に動かして物語が勝手に出来上がっていく。

私もそちらの方がより面白いストーリーになっていくと感じます。

<3.たくさんの本を読もう>

たくさんの本を読む事は作家になってからも非常に大切です。

文章力や語彙力が鍛え上げられるだけでなく、様々なストーリーに触れる事はネタを自分の頭の中に入れる効果があります。

恐らく今まで推理小説を読んだ事ない人が、推理小説を書き上げる事は不可能でしょう。

上記のデビューを急ぎ過ぎない事でも取り上げていますが、作家に一度なってしまえば毎日毎日「出す」行為との戦いになってきます。そうなると今までたくさんの時間を費やす事ができたネタを「入れる」行為に多くの時間を費やす事ができなくなってしまうのです。

本以外、映画でも芝居でも落語でもなんでも「出す」行為だけでなく、「入れる」行為も積極的に行っていく必要があるという訳です。

<作家の大変さもよく分かる作家の教科書的な本>

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photo credit: zaveqna via photopin cc

作家だけでなくどんな職業においても、その職業にはその職業毎の問題があるのでしょう。

私はSEとしてシステム系の会社に入社し元々システム運用者をしていましたが、やはりシステム運用者にはシステム運用者にしか分かりにくい問題があったものです。

この「小説講座 売れる作家の全技術」には作家になる為、なり続ける為の問題や悩みも余す事なく書いてあります。

ブロガーでも何でも文章を書いている人にとっては勉強になる部分が多々ありますし、一度は読んでおいて損はない本でした。

尚、以下この本のAmazonページに著者大沢在昌氏のインタビュー動画もあるので、併せて見ておくのをおすすめします。どんな人なのか、どんな人向けに書いたのかが分かってからその本を読むのは非常におもしろいものですから。

Keikanriの今日のbokete

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