交渉における誤った3つの認識【書評】「武器としての交渉思考」by瀧本哲史

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photo credit: U.S. Embassy Tel Aviv via photopin cc

こんにちは柬理(かんり)@keikanriです。

人生において何度も何度も行う行動は選択です。
意思決定とも言いますか、自分の人生は自分でどちらに進むべきか、どこに進むべきか決めて意思決定しながら突き進んでいくものです。

そして「個人の意思決定」の後にまた人生で何度も何度も行う行動が、人とのコミュニケーションです。その際にビジネスの為、自己実現の為、人との交渉が何度も発生します。

個人的には「交渉」という言葉を聞くと少し自分の中に壁を作ってしまいます。

私には映画「交渉人」でケヴィン・スペイシーが演じたクリス・セイビアンの様な巧みな戦略や話術は持っていません。又、交渉と聞く声の大きい人や地位が高い人が結局は勝ち取っていくものというイメージがあるからです。

そんなイメージを持ったままに瀧本哲史氏の著書「武器としての交渉思考」
を読みました。

そこで私の交渉における認識は見事に間違えていたなと感じました。
今回私の認識がどう間違えていたのか。そして実際に交渉とはどうあるべきなのかをご紹介いたします。

<交渉における誤った3つの認識>

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photo credit: macwagen via photopin cc

<1.自分の立場を理解してもらう・・・は間違い!>

交渉とは基本的に自分と相手との関係はWin-Winでなければなりません。自分だけが得をするWin-Loseの関係は詐欺の様な行為ですし、そんな事をしてしまえば信用を失って二度と交渉する事すら不可能となってしまうでしょう。

その為に交渉を行う際まずあなたが考えるべきは

相手の立場(利害関係)を意識、理解する事

です。

この交渉が成立すれば相手側はどういった利益、メリットが発生するのかをキチンと説明出来る事が交渉の第1歩と言えるでしょう。誰だって損をする交渉をしたいとは考えていないでしょうしね。

この反対でよくある間違いが自分の立場を理解してもらうという考えです。

「ちょっとお願いだから!」「コレ契約してもらわなきゃ僕困ります!!」といった交渉は小学生の時私も使ったり、よく使われた必殺「一生のお願い」と何ら変わらない子供が駄々をこねている様な行為です。

<2.自分の主張をたくさん言った方が勝ち・・・は間違い!>

交渉において声が大きい人や自己主張が激しい方は自分の主張をガツガツと発言します。私もこんな場面を会社にいた頃良く見ました。

しかし、コレも実は交渉においては大きな間違いです。

上記でも書いた様に交渉とは相手が得をする必要があります。しかしながら、それで自分が損をするのは意味がないので自分と相手どちらも得をするというのが交渉成立の条件です。

そうなった場合自分の主張だけをガツガツ行ってもしょうがありません。逆です。逆逆。

相手の主張をじっくりと聞いて自分の主張と比較、照らし合わせて相手と自分が得をするポイントを探すのです。

なので自分の主張をたくさん言った方が勝ち・・・は間違いで

相手の主張をたくさん聞いた方が勝ち。

なのです。

<3.限られたパイを奪い合う・・・は間違い!>

交渉とは限られたパイを奪い合うゲームだという認識がないでしょうか。

ちなみに私は本書を読むまでそういった認識を持っていました。コレはあくまで例えですが私はとても読みたい本が今日発売されて、仕事の帰りに書店へと急いだとします。

凄く人気のある本でしたが幸運な事にその本はあと1冊在庫が残っていました。ホッとしてその本に手を差し伸べると黒髪の美女が同じく手を差し伸べたとします。えぇ妄想ですよ妄想。実話じゃございません。さぁそれを理解して読み進めましょう。

私はすごくこの本が読みたい。

しかしどうやらその本はその美女も読みたい様なのです。どうするべきか・・・。男の腕力にものを言わせて強引に本を奪取しレジに向かうべきでしょうか?

私の答えはこうです。その本実はKindleでも発売されていたので紳士な態度で美女に譲ると共に名前とアドレスをゲット。手持ちのスマートフォンでKindleストアへアクセスしその本を購入、ダウンロード中にその美女へメール、可能ならばそのままFacebookで友達申請。

っとパイは限られていて奪い合うものという認識をまずなくし、

パイという前提自体を見直してみる柔軟な思考がまず大切です。

<相手と自分双方が同じくらい得をする交渉を目指そう!>

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photo credit: Nicola Corboy via photopin cc

交渉とは上記でも書いた通りWin-Winが前提です。

そしてその前提をもってできるだけ避けたいのがどちらかが大きく得をして、どちらかが少しの得をするビッグWin-スモールWin関係になる事です。

できれば交渉とは利害関係者双方が同じ様に、同じレベルで得をしたいものです。

その為にもまずは相手の話にしっかりと耳を傾け、相手の主張と自分の主張どちらも得をするポイントを見つけ出すという事が大切でしょう。そしてその為にはパイが他にも隠れていないか。そもそもパイを共有できないか。っと柔軟に考える事も同じく大切な事となります。

あなたもこの「武器としての交渉思考」を読んで日常茶飯事で行われる交渉における、多くのヒントを学んでみては如何でしょうか。

Keikanriの今日のbokete

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