【書評】ノイズを1つずつ消していけば犯人が見える「ABC殺人事件」

ABC殺人事件

去年2014年から推理小説といえばコナン・ドイルのシャーロック・ホームズシリーズしか読んでいなかった私が、様々な推理小説にハマリました。

2015年になってからは推理小説以外の本を読んでいたのですが、やはり時折面白い推理小説が読みたくなるものです。

特に2014年は読まず嫌いになっていたアガサ・クリスティのエルキュール・ポアロの物語を読んでみてからドハマリして、そこからは何か読む本がなくなってきたなぁという時にはアガサ・クリスティの本を読むようにしていました。大体は有名どころから貪り読んでおります。

一部ポアロものでないものも含んでおりますが、今までの順番としては

オリエント急行
そして誰もいなくなった
アクロイド殺し

と読んできて、そうなると次に読むのは上記の作品と比べても知名度として遜色ないクリスティの有名作「ABC殺人事件」となるでしょう。

という事でABC殺人事件を読んだわけです。

「ABC殺人事件」あらすじ

ある日ポアロのもとに名探偵に挑発するかのような文体で、「21日、アンドーヴァーに気をつけろ」という手紙がABCと名乗る物から届く。実際にその日アンドーヴァー(Andover、Aから始まる街)にてアッシャー老女(Ascher、Aから始まる名前)何者かによって殺される。死体の近くのテーブルには「ABC鉄道案内」が置かれていた。

その後2通、3通と手紙が届き同じように、ベクスヒル(Bexhill、Bから始まる街)でベティ・バーナード(Betty Barnard、Bから始まる名前)という女性が、チャーストン(Churston、Cから始まる街)でカーマイケル・クラーク卿(Sir Carmichael Clarke、Cから始まる名前)が殺される。いずれも同様に死体の近くには「ABC鉄道案内」が置かれていた。

続く4通目の手紙では予想していた通りDから始まる街ドンカスター(Doncaster)での殺人予告が。

国民誰しも犯人になりうるこの状況で、ポアロが犯人を推理する。

Keikanri的「ABC殺人事件」を読んでこう思った

とりあえずアガサ・クリスティを読まず嫌いしていた私が言うのもなんですが、本当に読んでみるとアガサ・クリスティは面白いぞ!と。

何より読みやすいし、トリックは斬新だしと一度読み始めると続きが気になって気になって、昼休みに電車の中でバスの中でといつでも読んでしまいます。クリスティの作品で読み切るのに3日以上必要だった本は今までありません。

今回もめちゃくちゃ面白くて、殺人予告という形式、被害者には全く共通点がなく関係者以外誰しも犯人になりうる状況の中でポアロが推理します。

最初から犯人っぽい人物がご丁寧に登場するのですが、「こいつ絶対犯人じゃないだろー」というトラップ感丸出しで、そうなってくると実際に犯人は一体全体誰なんだと。本当に先が気になって、「もっとヒントをくれー!もっとヒントをーーー!!」と読み進めてしまうわけです。

今回も、というよりも推理小説を読んでいてあまり当たった事がないのですが全く当たりませんでした。

しかし、1つずつノイズを消していくと犯人が誰であるかは全ての殺人が起きた後には明白で、そこを当てるのに挑戦しても面白いのではないでしょうか。

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