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システム運用の現場はツラいの!ツラいのよぉ!っとオネェ言葉にならざるを得ないのです。
いや仕事というもの何かしらのツラさはあるのかもしれませんが、システム運用現場のツラさも結構なものです。特にシステム開発や営業をしている方には恐らく想像できないものだと思います。
何故かというとシステム運用現場とシステム開発、営業側というのはよく熱きバトルする世界だからです。何故か皆そこには負けられない闘いがそこにあると考えています。もう両者の打ち合わせが設定されていると心の中で「ファイっ!」と叫んでから打ち合わせに入る感じです。
私自身は今までサラリーマンとしては7年近く、ほぼ全ての日数をシステム運用畑で過ごしてきました。
その時にはやはり上流工程から降りてくる運用に怒りを感じた事もあります。却下したくてもできない時もありました。依頼された事全てやらないで「ごめん、寝てた」という学生ばりの言い訳をしようと何度も思った事があります。
しかし私は幸運なのか不運なのかわかりませんが、1ヶ月程開発現場にも携わった事もあります。これは上司からの命令で
「運用現場目線で開発現場を見てこい。必要な資料があれば盗んでこい。運用にやばそうな事がありそうなら報告」
という若干のスパイ的な臭いのする1ヶ月ではありましたが、開発の雰囲気も肌で感じた基調な経験でした。
今回前巻を読んで面白かったSE系ラノベの2巻「なれる!SE2 基礎から学ぶ?運用構築」を読んだ時に、元運用現場から見て「あぁ結構リアル」と感じる部分がありましたので、自分の経験と踏まえてご紹介します。
システム開発、営業 vs システム運用
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本来であれば「システム開発 VS システム運用」になるのかもしれませんが、私が以前勤めていた会社は営業から直接運用業務が引き継がれる事もあったのでこんなサブタイトルにしました。
この本の主な内容ですが、超人気の携帯用ネットゲームのインフラ開発を行う室見立華(美少女1、ツンデレ、)。その部下である主人公。インフラ開発がアップアップになっている状態で既に出来ているシステムの運用を運用現場に引き継ぎたいが、拒否し続ける姪乃浜梢(美少女2、天然ふわふわ系、キレると恐い)。この2人がシステム引き継ぎをめぐって犬猿の仲に!!さぁどうする主人公!!って話しです。キャッキャうふふです。
私は上記の通り過去システム運用側にいたのでこの姪乃浜梢という美少女の、、美少女のいう事はよく理解できました。
運用側はもう引き受けてしまった所から責任はほぼ運用サイドにあります。運用設計に、問題一覧にのってないよーなわけわからん障害が発生した時もマニュアルにあるのかどうか調べてちょっとでもエスカレーション(各種連絡みたいなもの)が遅れたら
「エスカレーションが遅い!」
だの。運用マニュアルに乗ってたけどとりあえず後々面倒くさそうだしエスカレーションしとくか。とすると
「あれはマニュアルにのってるでしょ!わざわざそんな事で起こすな!」
と罵られ。あげくの果てには原因不明の障害に対して手作業によく人海戦術。それを3分以内に復旧させろ・・などなど。最終的に面倒な事を押し付けられガチなのが運用現場です。(余談ですが、小飼弾さんがある著書で「運用現場は給料を上げるべき!」という内容のことを書かれていました。その件は書評も書きましたので是非。)
運用現場の怒りは留まる事を知りません。
運用に引き継いだらそれ以降は運用の責任。という損な役回りの為、やっぱり小さなリスクでも洗い出そうとするのですが結局は納期や、最後には上からのお達しがあり運用は始まるのです・・。
超大雑把な解決方法だけど、運用と開発の人が仲良くなる事は大事
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そんな状態で上記でも触れた通り、私は1ヶ月程一番障害が多いシステムの開発現場にいた事があります。
いきなり開発ができるわけもなく、引き継ぐ前の書類のチェックなどなど運用現場として参加できる仕事を行いましたがここで一番大きな成果は
「開発現場の人と仲良くなる」
という事でした。毎日ランチを食べて、ちょっとずつバカっぽい話しをしたり。私が会社を辞めてから飲みにいった事もあります。
しかしコレは実は一番大切で、障害の時、システム関係の事でわからない事があった時、顧客の状況。色んな事がフラットに聞ける様になりました。
その後は少しずつ開発現場のツラさという事もリアルタイムに分かってきて、そして運用現場のツラさも同時に伝えられて、私自身は少し変わった様な気がしています。
こんなお話がよーくわかるラノベがコチラ
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書評と書いておいてほぼ自分の経験ばかりを書いてしまいましたが、まぁ上記に書いた様な事がラノベっぽく非常にわかりやすく、楽しく書かれています。
ツンデレ(開発現場)と天然(運用現場)がもうそりゃバトります。
それを主人公がどうやって解決していくのか。それはテクニック的な部分というよりも、そもそも論的な方法ではありますが、私が上記で書いた事に近いのではないでしょうか。
開発現場、運用現場両方の立場の方に読んでもらいたい本です。
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