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こんにちは柬理(かんり)@keikanriです。
私が最近森見登美彦氏の小説を読みまくっている事は火を見るより明らかです。
今までも
「太陽の塔」
「有頂天家族」
「宵山万華鏡」
「ペンギン・ハイウェイ」
っと書評を書いてきました。私はこの森見登美彦氏の偏屈で妙ちきりんで独特な文章が大好きなのです。
全作を読もうなんて作家は今まで太宰治くらいでしたが、なんと森見登美彦氏は太宰が大好きという!!って事でさらに大好きになってしまったのです。
今回は彼の4作目の作品にあたる「夜は短し歩けよ乙女」を読み直しました。
会社員時代に行き帰りの電車の中、幸せな気分で楽しく読んだ作品です。今回読み直してやはりたまらない程に面白かった!
では簡単な「夜は短し歩けよ乙女」の感想をご紹介しましょう。
<麗しき黒髪の乙女と偏屈大学生2人の視点で進む恋物語>
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この作品では主人公である京都の大学生「先輩」と、先輩の後輩で同時に想いを寄せるもう1人の主人公「黒髪の乙女」の2人の視点が交互に繰り返えされ物語が進んでいきます。
先輩がこう動いている時に、黒髪の乙女がこ動いているという事がわかる非常に面白い作りです。
なんといってもこの先輩のキャラクターが微笑ましい事なんのその。「黒髪の乙女」の事が大好きで仕方ないのだけれども中々好きという事すらデートに誘う事もできず、「黒髪の乙女」が行く先々に潜伏し会った所で
「たまたま通りがかったものだから」
っと言い、外堀を埋め続ける生活を続けていく馬鹿らしくも愛すべきキャラクター。まさに森見登美彦氏が最も得意とするキャラクターと言えるでしょう。
対する「黒髪の乙女」のキャラクターはどうかというともうね、
めっちゃ可愛い!!
のですよ!!
ラノベと違って挿絵もないので外見等全て自分で妄想する必要がありますが、好奇心旺盛で自由奔放な彼女の性格を森見氏によって完璧に描かれており本当に可愛くて仕方がありません。幾度となく先輩を自分に投影する事必死といえるでしょう。
数多くの作品で偏屈な男と可愛らしい女性を描き上げる森見氏ですが、その数ある作品の中でもこの2人の主人公は強烈です。
又、脇を固めるキャラクターも他の森見ワールドにリンクするキャラクターも多く、森見作品を知れば知る程にニヤリとする部分多数です。
偏屈な「先輩」の行動で笑い腹筋を鍛え、可愛らしい「黒髪の乙女」の行動で是非ニンマリしてみてください。
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