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こんにちは柬理(かんり)@keikanriです。
私は森見登美彦という名の小説家が大好きです。
会社員時代はトータル1時間くらいの電車通勤は幸運な事に空いておりずっと座る事ができました。その暇な時間よく森見さんの小説を貪り読んでいる事が多かったのです。
森見さんの小説の素晴らしい所は何も気にする事なく、気持ちが沈んでいる時も高ぶっている時も問題なく楽しめる事です。まぁ最近はシリアスなストーリーを書くようになってきていますが。
私が特に愛読しているのは彼のデビュー作でもある「太陽の塔」。
それまで夏目漱石だとか、太宰治だとかいった時代の小説ばかり読んでいた私ですが、「たまには現在の小説も読んでみたいなぁ」っと思った時にたまたま手にとったのがこの「太陽の塔」でした。
購入した次の日に通勤中の電車で読んで一気にハマりました。たしか2006年、2007年辺りだったかと思います。
最近ちょっと内容を忘れかけていたので再度読み直してみました。
やはり面白い!!
そこで、私の感じる「太陽の塔」の魅力をご紹介しまっす!
<男友達がこんな話あったのよって喫茶店で話している。そんな感じ>
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太陽の塔の200ページ強に書かれている全ての文字が表現している内容はタイトルに書いた通り、濃厚な男汁溢れるユーモラスで怪奇な妄想話です。
彼自身が得意とする作風がマジックリアリズムと言われる日常にあるものが日常にないものと融合する手法で、様々な”現実にはありえない出来事”と日常がてんやわんやひしめき合います。
話の中心をなすのは主人公である「私」。「水尾さん」という女性と付き合っていたけれども振られ、そのままほぼストーカーまがいの行動を起こす、しかし彼自身は「研究」で高貴な活動と言い張る休学中の大学生。
又、「私」の友人である「飾磨」「井戸」「高薮」という個性豊かなキャラクターとの日常がリアルな男話で本当に面白い。そして、そこに絡んでくる「水尾さん」のストーカーをしている「遠藤」。
個性豊かな登場人物が織りなす妄想はまさに男が1人、2人、3人、4人と集まった時に起こる話そのもの。私自身最近でも小学校の頃からの友達と会って5時間6時間と飲みながらしゃべる事があるけれども、なんかその話を第3者視点で読んでいる様で面白い。
電車で読めば思わずクスッと笑いだしてしまいそうなシュールでユーモラスは話、巧妙な言葉使いが本当に完璧。是非多くの男共に読んで頂いきたい小説です!!
ハマる人はどっぷりハマる!!ダメな人はどっぷりダメかも!!
個人的に2000年以降に発表された小説で一番好きな小説です。是非あなたもお試しください。
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