【書評】人はいつでもやり直す事ができる-リー・クラヴィッツ「僕は人生の宿題を果たす旅に出た」

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photo credit: 21limited via photopin cc

こんにちは柬理(かんり)@keikanriです。

いきなり会社をクビになった場合、非常にショックを受けるという事は想像に難しくありません。

もしもそれが、雑誌の編集長などといった高い地位についていた場合や、養う家族がいる場合などはさらにひどい悲愴感に陥り、落胆する事しょう。

私自身も約9ヶ月という長い期間準備を設定し、自分の決断で去年会社を辞めました。私自身は会社では普通のいち社員に過ぎませんでしたし、今現在奥さんも子供もいません。まぁ気軽なものです。

が、「本当に生きていけるのだろうか」「自分の考えは甘いんじゃないだろうか」という心配事はどこかしらのタイミングで頭を過ります。まぁ最近はそれが普通なのだろうと感じてもいますがね。

30年以上ジャーナリストで、アメリカの著明な雑誌「Parade」の編集長として活躍していたリー・クラヴィッツ氏も一時職を失って悲愴感を感じていた人物の1人です。

しかし、彼はそこから大きなパワーをもって立ち上がります。今回はそのストーリーに感動したのでリー・クラヴィッツ氏の著書「僕は人生の宿題を果たす旅に出た」についてご紹介します。

<すべてを失った悲壮感>

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photo credit: Lel4nd via photopin cc

リー氏は上記の通りアメリカの雑誌「Parade」の編集長として個室と秘書を持つという高い地位につき、ジャーナリストとして活躍しています。その仕事内容は多忙につき家族との時間は全く取れなかったといいます。

しかし、どこの職場でも起こりうる事だとは思いますが、少しずつ職場の雰囲気が悪化していく事を感じる様になっていきます。そこでその雰囲気は重役からのクビ宣告という形でリー氏に降りかかってくるのです。

最初はクビにされた事に怒りながらも体重を落とす、健康になるという計画を立てたり、今までできなかった子供の送り迎え、奥さんとの時間を大切にしたりといった活動でその変化をある程度楽しむ事ができます。

しかし、徐々に職のない事にイラつきを感じ、家族と触れ合う事もなく見た事のあるテレビを何時間もみたり、家にずっと引き籠るといった無気力な状態へと陥っていくのです。

この状況は私も良くわかります。会社を辞めてからの私もその日やるべき事。この日までにやるべき事を明確にしない事で1日2日と無気力に生きてしまう事が何度もありました。

<自分が今まで先送りしてきた人生の宿題10コの実行>

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photo credit: Brendon Burton via photopin cc

リー氏はある出来事をキッカケに今まで仕事にばかり自分の時間を使い過ぎていて、家族や親戚、友人の時間や約束、やるべき事をないがしろにしてしまった事を悔いる、反省する様になります。

彼にはどうしてもやるべき10コの宿題があったのです!

その宿題とは以下の通り・

1.15年間音信普通だった叔母を探して会いにいく
2.娘を失った友人にお悔やみの言葉を伝えに
3.30年以上借りつづけていた600ドルを友人へ返しに
4.9.11以降気がかりであったパキスタン人の友人へ会いにいく
5.学生時代自分をいじめ続けた彼の真実を知りに
6.高校時代の恩師に言えなかった「ありがとう」を言いに
7.絶縁状態にあった父と叔父の関係修復
8.仕事の口実で行かなかった葬式
9.陽気な友人は本当に偏屈な原理主義者となってしまったのか
10.難民キャンプで少年と交わした約束を叶えに

そのストーリーは全てが決してドラマティックではないし、現実的にありそうな話が多いのです。しかし、1つ1つの話は読んでいてすごく感情移入できるし、私みたいな楽観的な人間は仕事で人生に大きな時間を使うよりも、こういった活動の方がずっとずっと幸福感を感じるのではないかなとすごく感じます。

<人は人生はいつでもやり直せる>

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photo credit: ShashiBellamkonda via photopin cc

上記10個のストーリーを1つ1つ解説する様な事はこの書評ではしません。それでは書評ではなくあらすじの解説となってしまうし、そんな事するのならこの本を読む方が断然効果的です。

この本で知る事は自分の頭の中で、意識の中で引っかかっている事はいつでもやり直せるという事。又、人は人生は同じようにいつでもやり直せるという事だと感じてます。

特に日本では一度失敗したら、会社を辞めたらその後の人生はどん底でもう一回やり直す事は非常に難しいものという考え方がある様に感じます。

実際に会社を辞めて今まで勤めていた以上の大企業や歴史ある企業に勤めるといった事は難しいのが事実だと私も思います。しかし、そういった会社に勤める事だけが幸せではないと私は強く思いますし、最近は私と同じ考え方をする人が増えている様にも感じています。

今まで疎遠だった友人や親戚と再度友好を深める事、本当はやりたかったのに仕事が忙しくてという口実でできなかった事、家族との時間をもっともっと大切にする事。それも人にとって同じく幸せと感じる大切な事だと思います。

そんな生活における、人生における素晴らしき幸せを感じるヒントとなる良き本でした!面白かった!!

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