誰にも必須な人に強くなる7つの極意【書評】人に強くなる極意by佐藤優

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photo credit: jurvetson via photopin cc

人間生活していれば一生引きこもっていない限り、多くの人に出会います。

家族、友人、恋人、上司、同僚、部下、先輩、後輩、同級生、取引先、他人などなど。毎日色んな人と関わる事で私達は生きています。

私自身もあまり人付き合いが得意な方ではありませんが、それでもやはりどうやったって多くに人と関わらなくては生きていく事はできません。

そんな中には得意でない人、好きになれない人。そして恐い人が出てきます。

それに逃げるのも1つの手だと思いますが、立場上付き合っていかなくてはいけない事も多いでしょう。そんな「得意でない人」の前であっても怖気づかない、ビビらない、物おじしない、そんな風になるにはどうしたらいいのでしょうか。

今回は佐藤優の著書「人に強くなる極意」を読み、その極意を学びました。

佐藤さんは私も一度あるイベントで見かけた事があり、そのイベントで受賞した際に多くの人の前でジョークも交えながら原稿もなしにスラスラと話す姿を見て、「うわぁ心臓の強い人やなぁ。」と感じたものです。

そんな佐藤さんの人に強くなる極意。この本では8つのテーマがありますが、今回はその中で自分が特に重要だなと感じた7つのテーマをご紹介します。

誰にも必須な人に強くなる8つの極意

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photo credit: The PIX-JOCKEY (visual fantasist) via photopin cc

極意1.怒らない

この社会は怒りに満ちているので様々なところで怒っている人を見かけます。

自分に対してその矛先が向けられた時に大切なのは、その怒りがどういった事が原因なのかをじっくり探る事が大切。上司が部下を守る為に叱っている。また叱る事で人を動かすお芝居的な行為であれば、それは意味のある行動と言えます。

問題なのは突然怒り出す人です。そういった人からはその場から逃げてしまう事が大切でしょう。この本でも

感情的にキレてしまうというのは、感情の抑制が効かない情緒不安定というカテゴリーに入ります。つまりは病気ですから、まずは議論の外でメンタルヘルスの話になります。 p.17

何れにせよ短気は損気。短気である事に良い事はなく、怒りをキチンとコントロールする事が大切です。

これを自分に置き換えてみるとまず何に対して怒っているのか。その原因をしっかり追求していく事が重要です。

怒っている人にしても自分が怒っている時でも、その場面を俯瞰して見て冷静にその原因、根拠をしっかりと見極める事が無駄に怒らないコツとなります。

極意2.びびらない

相手をびびらせる事で優位に立つという事はよく見られます。

スポーツの世界でも、ビジネスの世界でも相手をびびらせる事でペースを掴み優位に物事を進めるという事はもはやセオリーです。

基本人間というものはよくわからないもの、不可解なものに対してびびります。相手にびびらない為に重要な事は相手をしっかりと見据える事が重要です。

びびらない為には相手や対象を知り、相手の本質や糸を見極める事が重要です。外交の世界では「相手の内在的論理を知る」という表現をします。相手の価値観はどのようなもので、どんな糸と論理で行動しているのか。それがわかれば相手が何をいおうがどんな威圧をしてこようが、冷静に判断できる。 p.56

相手はなぜびびらせたいのかという事が理解できていれば、全くびびる必要がなくなります。これは非常に難しい事だと思いますが、しっかりと身につけたい重要な要素ですね。

極意3.飾らない

自分を飾ってしまう事は思い返してみるとよくあります。

自分の知らない事なのに、知ったかぶりをしてしまう。自分は凄い人なんだと振舞ってしまう。自分を大きく見せようとする事は人間誰しも経験あるのではないでしょうか。

こういった「自分をよく見せたい」という承認欲求のようなものは、よく組織のマインドコントロールでも利用される事のようです。

営業成績などが貼りだされ、常に競争意識を刺激させられ、組織の独自のルールを毎日教え込まれる。

そういった状況に自分を飾ろうとする人であればあるほどハマりこんでいって、その世界しか見えなくなってしまうという事がよくあるそうです。

確かに組織的には必要な行為であって、そういったマインドコントロールから自由になるのは難しいでしょうが、俯瞰してそういった状況を認識しておけば、無駄に自分を飾る事もなくなります。

自分を飾る事はいつかバレて、何十倍にもなって恥ずかしい思いをする経験を私もした事があります。できるだけ飾らない人生を歩みたいものです。

極意4.悔らない

仕事も含めて様々な事に慣れてしまうと、その行為そのもを「侮る」事、経験があります。又、ニュースを見ていると侮る事によって起きたニュースを1日1回は見かけます。

「ここまではちょっと怠けても大丈夫だろう」
「面倒だからこの手順はすっ飛ばそう」

などなど。

私は昔システム運用の現場で働いていた事もあり、自分他人含めて侮る事による初歩的なミスによるシステム障害という事をよく経験しました。

難しい事ですが、初心忘れずべからずという事をしっかりと身につけていきたいですね。

極意5.断らない

年をとればとくほどたくさんの人に囲まれ、楽しくエキサイティングな人生を送る人と、逆に気づいたら自分の周りに人がいなくなり、寂しくしぼんだ人生を送る人がいます。この違いは、どれだけ人間関係を断らずにつくりあげてきたか、その違いだとも言えます。 p.129

とありますが、まさにその通りだと私も感じています。

より良い人間関係を続けていく為にも「断らない」事は非常に重要だと思っています。

逆に考えるとこの人とは繋がりを持ちたくないと考えているのであれば、断り続ければ良いのでしょう。

又、どんなに良い人であっても自分のポリシーやアイデンティティーに反する事に対するお願いであれば、しっかりと断る事も重要だと思っています。

極意6.お金に振り回されない

お金はある種麻薬のような効果があります。

お金はあればある程に欲しくなり、「満たされる状況」がないからです。

確かにあまり普段物欲のない私ですら、やっぱりお金はあればあるだけ良いと思ってしまったりします。

その為、お金の話をする時にアバウトな内訳を話さず、しっかりとその理由を説明できる人は信頼できる人と言えます。

個人的には以前ブログにも書いたのですが、自分がお金に振り回されない為には自分が月にいくら必要なのかをしっかりと計算しておく事が重要と思っています。

極意7.仕事に先回りしない

仕事を先回りしてこなそうとする事は、特に日本人にはよくある事ではないでしょうか。

「この仕事は1週間後が期限だけど、自分の保険の為、上司に対する保険の為に今日中に終わらせておこう」

という感覚。よくあります。

そういった感覚が深く深く身についてしまうと、どんどん仕事が回らなくなってしまいます。仕事の遠近感がなくなっている状況です。

これはすでに上記も述べた何かにビビっている行為です。

上司が「もう終わった?」と期限前に聞いてくるだろうから先に終わらせておく。別に期限までに間に合えばいいのだからそんな事をする必要は本来ないわけです。

仕事に先回りをする行為に溺れてしまうのは、どんどんと相手にビビってしまう行為に繋がります。

人と人とが付き合っていく為には必須の1冊

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photo credit: kevin dooley via photopin cc

かなり抜粋してご紹介しましたが、人間と人間がより良い関係で付き合っていく為には人に強くなる必要があります。

この本はその人に強くなる上で重要な事が分かりやすく書かれており、「おっ!確かによくある!」と自分の経験を思い浮かべながら読む事ができました。

確かにこの本に書かれてある事を、実践する事は難しい事かもしれません。

しかし試すには十分な価値があるかと、そう感じた良い本でした。

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